中学受験で一番言われるような気がしていますが、高校受験にとっても大学受験にとっても同じだと思いますが、いや受験だけに限った話でもないと思います。
いきなりこんな言い方で始めましたが、私の仕事柄、受験に絞った話をしましょう。受験などでうまくいくことが多い傾向のお話です。
家族が仲がいい
さっさと答えを言ってしまいます。ご家族の仲がいいことです。ご家族の仲がいい場合、おおむね受験はうまくいったことが多いです。
おおむね第一志望に合格していきましたし、時の運もあるのでかなわないことがあったとしても、笑顔で進学していきました。きっと進学先で大いに力を発揮して充実した生活を送っているだろうなと確信させてもらえました。
といっても、「家族の仲がいい」とはどういうことなのか、考えてみると抽象的で難しいかもしれません。単に友達のように仲がいい関係のことを指すわけではありませんし、まったく喧嘩をしない関係性を指すわけでもありません。
私が見てきた経験でも、仲がいいと思ったご家庭でも家では喧嘩や言い争いをすることはあったようですし、お子さんがよく怒られるというご家庭もありました。では何をもって仲の良さを考えるか。
信頼関係(親から子)
私の見るところ、仲のいいご家庭に共通して存在するのは「信頼関係」です。勉強について言うなら「行きたいところ成績は息子あるいは娘が自分で考えている」と堂々と塾や学校の先生に言える親御さんの場合、概ね受験はうまくいっていました。
これは特に大学受験において大きいです。理由はお子さんの年齢です。18才という、法律上成人しているお子さんを理解しているかどうかが大切なのです。子ども扱いしていないということが伝わると、お子さんも自分自身の人生に向かい合う覚悟ができます。受験であれ就職であれそうです。
成績がいいお子さんであっても、「〇〇した方がいい」など勉強や進路その他で親御さんの考えが先に立つ場合は話が逆です。高校受験くらいまでなら勉強内容も難しくないので目立った問題は起きないこともありますが、大学受験になると一気に問題が噴出してうまくいかなくなるケースは何度も見てきました。名門校、トップ校などと呼ばれる学校で受験結果が振るわないお子さんは少なくありませんが、そのうちの少なくない割合はこのようなケースではないかと勝手に推測しています。いつまでたってもお子さんを子ども扱いしてしまうからです。もっとひどいのは親御さんの希望の押しつけというパターンですが、ここでは話題からそれるので今日は詳しいお話はしないでおきましょう。いずれするかもしれません。
成績が上位というわけではない場合でもこれは変わりません。お子さんが頑張っていると親御さんが胸を張っておっしゃる場合、おおむねお子さんは第一志望の大学に受かってしまいます。逆もまたしかりで、親御さんがあまりに前に出すぎると大体うまくいっていません。
信頼関係(子から親)
上の話は親御さんからお子さんに対する信頼ですが、ここを十分に感じ取れる(親から信頼されていると感じられる)とお子さんも親御さんを信頼します。ここで初めて、お互いの信頼「関係」が出来上がります。
こうなると、親御さんの言葉をお子さんは素直に聞き入れます。信頼しているからです。信頼するお父さんお母さんの言ってくれることだから正しいかもしれない、と思って聞いてくれるのです。そして独りよがりにならない勉強ができたり、受験校を考えるうえで見落としていた視点に気づいたりして、受験勉強に安心して取り組める土壌が出来上がります。結果として勉強にも身が入り、受験もうまくいくという好循環につながるのです。
上でも話した大人扱いです。高校受験、中学受験でも言えるかもしれませんが、お子さんの年齢や個性に違いこそあれ、受験でうまくいくご家庭の場合、親御さんはその時々のお子さんとの関係性ないし距離感が絶妙にうまく取れています。年齢に応じて親御さんの側がうまくお子さんとの距離を離しているのです。放置しているわけではない、でも必要以上に構いすぎることもない、本当にそこがうまいです。
当然逆を考えると、信頼関係が出来上がっていない親子関係の場合、おおむね親御さんのアドバイスをお子さんは聞きません。アドバイス内容が正しいかどうかではなく、信頼関係がないので受け入れることができないのです。受け入れてくれないからなおさら強く言い、だからなおさら強く拒絶され、きれいな負のスパイラルに入っていくのです。


