土曜日の週末コラムでも書いたことですが、部活動の地域移行など、塾にとっても取り巻く環境は、意識などの話ではなく、具体的な時間の制約などの変化を見せつつあります。もうそうなっているところもあります。

そういう中にあって、私はわが塾はどういう風にここからの指導を変えていくか、根本の思想なり目標なりは変えませんが、形を整えていくかが課題になっています。
制度やシステムについてはまだ構想段階ですけれど、まずはその前に塾のスタンスをどう変えていくか、私自身の考え方をお示ししながら少しずつお話しできればと思います。
直接指導
変わらない指導の中心は「直接指導」です。私の手の届く範囲しかお子さんはお預かりしないということを意味します。
多くの塾ではアルバイト講師や社員講師などに指導を任せる形態です。もちろんそのこと自体を否定する意図は全くありません。
ただ、私は「自分が教え続けたい」の一点で独立し開業したわけでありまして、自分の手の届く範囲のお子さん、私自身が指導し続けられる範囲のお子さんしか見ることはしないと決めています。
今でも通常時は、中学生以上の塾生の皆さんについては週3日以上、1日2時間半以上つきっきりで勉強を見るスタイルで授業を続けています。
時間帯等について検討し直す余地はこれからもあると思っていますが、どのような形に変化していくにせよ、塾長による直接指導が根幹になることは今後も変わることはありません。
長時間指導
もうひとつは、お子さんとかかわる時間をできるだけ長くしたいというスタンスです。
これは、指導の効果や勉強時間を多くとることと言う意味のメリットももちろんありますが、それだけではありません。
できる限り長い時間お子さんと接することで、指導する側も細かい変化に目が届きやすくなります。それは、いい意味においても悪い意味においてもです。
少しずつだけど計算が速くなった、あるいは正確になった、のようにある時ふと気づくのではなく、昨日よりも今日、1時間前より今のように刻々と変化することもあります。そういった結果を目の前で確認して集積していくには、週1、2回お会いするだけではどうしても足りません。
また、「なんかちょっとたるんでる?」「今日はあまりやる気がないのかな」のようにできるだけ早くネガティブな変化に気づけるのも長時間指導の利点だと思います。その場ですぐに「何かあったん?」と尋ねられたりしますからね。
変化の目玉、小学生
現状小学生のお子さんは週1回につき1時間が指導のペースです。今後指導形態を見直すうえで考える必要があるのは、まずはむしろ小学生のお子さんかもしれません。
特に小学生のお子さんは習慣づけと徹底した反復が大切です。公文式の勉強が小学生のお子さんに効果を発揮するのはここにあると思います。
現状、宿題の確認とテストでの確認の上に新しい単元の授業という指導を続けるには、直接指導と長時間指導の体制を小学生のお子さんにも展開していく必要があるのかもしれないと思っています。
もちろん、今の小学生のお子さんはたくさん習い事をされています。それらを押しのけてまで塾に時間を割いてくれというのは難しいので、ここからどうやって仕組みを組み上げるかが現状の課題と言っていいのだろうと思います。
中学生以上
明日か明後日くらいに話題として取り上げますが、中学生以上のお子さんについては、明確に大学進学のための勉強を中心に据えていきます。
もちろんその前に高校受験がありますからそこをおろそかにしようというわけではありません。その前段階としての内申点、定期テスト、その対策をおろそかにしていいわけでももちろんありません。
それらを総合的に見て、勉強を教えるスタンスへの移行段階に今はあります。
先月ある中学生の保護者の方に懇談で、「今後も〇〇君に対して、つきっきりで勉強に張り付くのが私の仕事だと思っています」と言う趣旨のお話をしました。つきっきりで勉強を見るのは非常に大変ですし、効率化してシステマチックに運営するほうが経営という意味ではいいのかもしれません。
けれども、それでは私のモットーである「勉強を鍛える」がかなえられません。「勉強で強くなる」がかなえられません。
できるようになるまで目の前で手を動かし続けさせる、本来親御さんがご家庭でさせたいと思っていらっしゃるであろう勉強の姿を、ご家庭では難しいなら塾で実現させてあげたいというのも私の希望ではあります。
地域クラブへの移行が取りざたされる今、お子さんについても勉強の環境は一変するでしょう。今までのように「部活終了→塾へ」というサイクルは作りにくくなるのかもしれません。
こういうただなかにあって、塾としてできることを考え、「いつでもいくらでも勉強しに来なさい」と言える環境づくりをしたいと思っています。
おわりに
まだ構想段階なので抽象的な話ばかりになってしまいました。具体的な話はこれから固まるたびにお話ししていくことになると思います。
しかし如何に環境が変わっても、私自身は「直接指導」と「長時間指導」、そして何より「つきっきりで勉強の面倒を見る」場所づくりという意志は変わることはありません。
勉強のいいところは、スポーツでの身体能力の差や、芸術分野でのセンスの差のような、努力で埋めがたい差が少ないところです。同時に大会やコンクールのように強制的に同じ土俵で戦う必要性が少ないのも大きいです。自分の努力で自分の努力の限界まで闘えれば、無理やり他人と競争させられることなく、個々人にとって満足いく結果が出せるのですから。
その努力の限界まで一緒に闘える場所を、塾では作り上げていきます。
明日以降は大きな話ではなく細かい話をしたいと思っています。

