昨日まで中学生の通知表の見方を、やや厳しい言い方を含みながら考えてみました。



今日からは小学生の通知表、「あゆみ」を考えてみたいと思います。
「あゆみ」
以前にも書いた通りですが、「あゆみ」の評定は、中学の通知表から5から1の評定を取り去ったものと考えればおおむね間違いはありません。
評価項目は知識技能、思考表現、主体的な態度の3観点なのも中学と一緒です。中学ではそれをABCの3段階評価にしていたところ、「あゆみ」では「よくできる」「できる」「がんばろう」と表記が異なっているだけです。
もちろん、評定のつけ方まで中学と一緒なのかと言われると定期テストがないなどの違いがあるから一概に同じとは言えませんが、おおむね同じと私は見ることにしています。。
おおむね満足「よくできる」
「よくできる」の評定は、おおむね学校のカラーテストなどで満点が多いとつく印象があります。
特にカラーテストは表(100点満点)の方で知識・技能を、裏(50点満点)で思考・表現を見る体裁になっていますから、親御さんとしても見やすいですね。
他にも国語の漢字テストなどももちろん評価対象になります。
小学校のうちですから、勉強への取り組みなどももちろん大事ですが、私にとって大切に思ってみているのは、項目のうち「主体的な態度」です。ここで小学生の間に「よくできる」がもらえることを一番大事にしてほしいと思っています。
授業への取り組み、授業への積極的な参加、授業の聞き方受け方、中学に上がる際に最も矯正が難しい項目ですから、ここは幼少期、学童期のしつけが問われると思います。
広範囲をカバー「できる」
以前に日記で書いていたことでもありますし、今週も話題にしたことではありますが、「できる」という評定をむりやり中学における評価Bに置き換えると、守備範囲の広い評価になります。
問題行動が多いなど、明らかに態度その他がひどいわけではないけれども、テストの成績がいいわけではない(90点を割ることが多い)など、評価があやふやになりそうな子たちをまとめてひとくくりにしてしまえるのが、評価「できる」です。
「できる」というポジティブな表現になっているため、前向きな評価なのかと一瞬思ってしまいますけれども、実際はさにあらず。言葉通りできる子も含んではいますが、頑張らなくてはいけない層も含んだ評価ととらえましょう。われわれ親世代では「ふつう」だった評価です。これも誤解しやすい表現にはなりそうですが。
中学生の評定「3」でもお話ししましたが、幅の広い評定評価は、それを受けた子たちの立ち位置をわかりにくくします。普通なのかな、と思われていても、実は下位層ということもあり得ます。
特に小学生ではそれがわかりにくくなります。というのも、小学生は定期テストのような「順位をつけられる」テストがありません。あまっ子ステップアップも平均正答率しかわからないですから、はたして結果として出た点数に対して、お子さんがどの程度の位置にいるのかがつかめない分、「できる」のような(形式上)真ん中の評価になると、立ち位置についてモヤモヤしてしまいますね。
私自身は、「できる」がついているお子さんについてはこう見ることにしています。あくまで私の感覚としての見方です。
「よくできる」が混じっている→真ん中よりは上
オール「できる」→真ん中ないし真ん中より下
「がんばろう」が混じる→真ん中より明確に下
「できる」という評価は、普通や真ん中という見方ではなく、そこを中心としたばらつき具合で、順位などが示されない以上あくまで目安として、ある程度の立ち位置を見る指標にするべき評価だと考えておくといいでしょう。
警告として見よ「がんばろう」
中学におけるC評価のようなものにあたるのが「がんばろう」です。
「足りないから」がんばろう、という評価だととらえましょう。
宿題、授業参加、テストの点数など授業に関わる様々なことに対して取り組みが足りない、不十分だという評価です。
今までの経験でも、いわゆる「勉強苦手な子」タイプの子でもあまりついているのは見かけない評価です。言い換えるなら、よほどでなければつけない評価だととらえるべきであって、ついた場合は学校からの、先生からのある種の警告だと考えて、家庭でのしつけその他を見直す機会にすべきでしょう。
中学も含めですが、低い評価(2や1、C評価や「がんばろう」)はお子さんに対する評価であると同時に親御さんに対する評価、警告でもあると私は思っています。特に小学生はしっかり見直しておかないと中学でほぼ確実に落ちこぼれます。
何も慌てて塾に通わせろというのではありません。勉強時間(宿題などをする時間)を徹底してつけさせる、食事や睡眠その他の1日のルーティンを規則正しく守らせる、遠回りですが挨拶その他のしつけを見直すなど、人間の基本動作を付け直すところから始めたほうがいいでしょう。それだけでも「できる」評価には簡単に戻せると思います。まだ小学生のうちが肝心です。
おわりに
小学生でも中学生でもそうですが、通知表はお子さんの学校生活の通知表であると同時に親御さんへの報告文書、通知表でもあります。
成績が悪かったりすると、ついお子さんの問題として叱ったり塾に放り込んだりと対策を考えてしまいそうになると思いますが、まずはその前段階として、この通知表の評価をいい機会ととらえて親御さんにできることを考えてみるのが先だと思います。塾や習い事など、外部環境を利用するのはその延長上で必要と考えた時になるでしょう。むしろそうして考えるべきことを整理したうえで利用した方が効果が上がりやすくなると思います。
「成績が悪いから」だけで塾の門をたたいても、塾の先生が正しくその中身を知るには多少なりとも時間がかかります。知ったつもりになったとしてもそれが的外れになってしまい、結果が出ずに塾を変えたりモヤモヤしたりという悪循環になる危険性もあります。
繰り返しますが、塾などを効果的に利用するためにも、通知表はしっかり自分たち家族の成績表のようなものととらえる姿勢が大切です。低評価も高評価も現時点のことを指しているにすぎません。未来を変えるためのきっかけにできるなら、通知表はその正しい存在意義を示してくれます。


