忘れてしまうという事実を忘れてしまって授業を聞くという姿勢、無意識のうちにおこる姿勢について書いてきました。

そうすると、大事なのは復習ということになります。それも、「忘れてしまわないように」という明確な意識を持った復習ということになります。
塾での2学期のテーマ(主に中学生)ですが、この復習に本気になれるような指導を中心にしていきます。
予習授業の利点
塾の授業というと、学校授業より早い進度で進めていくことが中心になります。もちろんこれは受験やテスト対策の準備などに早い段階で取り組めるという意味で非常に意義があります。当塾でも英語や数学は少し先取りしながら進めてもらっています。
学校でもう一度授業を聞くことが結果的に復習のような機能を果たし、何度も同じことを勉強しているというサイクルに入っていくのが、この形態で授業を進める際の理想です。優秀なお子さんが進学塾で進度の早い授業に入っていってものにでき、成績が上位になるというのは、まさにこのパターンがハマった結果と言って良いと思います。
予習授業が無駄になるパターン
昨日のブログでお話しした、忘れる前提に気づかないお子さんがこの手の授業を聞いても無駄になるパターンにはまります。
塾で聞く→復習せず忘れる→塾の宿題をする→復習せず忘れる
になってしまい、予習した意味が薄れてしまいます。結果として、
学校で「初めまして」の顔で授業を受ける→復習せず忘れる→宿題をする→復習せず忘れる
というサイクルになります。これらが積もってテスト範囲になります。そのころにはほぼすべてをきれいさっぱり忘れ切ってしまい、2週間くらいで全範囲を見直し始めます。時間が足りずに崩壊します。この手のサイクルに無意識にはまってしまうお子さんの場合、テスト前の2週間であっても覚えた尻からところてんのように抜けてしまいます。
結局、塾での予習授業が全くの無駄(お金と時間の両方で)ということになってしまいます。
予習の英数、復習の理社国
当塾でも、英語と数学は予習をします。中学の英語と数学は、パターンだけでも頭に入っていると効果がある部分が多いからです。とはいえ、上で書いた進学塾のパターンとは異なります。当塾が英語と数学を予習するのは、学校授業の際の負担の軽減です。
英語や数学のようにルールごと(解き方や文法など)が先に来る科目は、ルールごとの形式を先に知っておくと学習の負担感が減ります。to+動詞の原形や、両辺に同じ数をかけて分母を払うなどの類です。学校の授業を聞きやすくして復習の質を上げることができます。
一方の理科や社会、国語はパターンによる解き方のようなものが確立しづらいですから、学校で聞いたら即復習していく方がいいと考えています。もちろん、早くに読んで理解できるタイプのお子さんであればこの限りではありませんが。
学校で学ぶペースに合わせて即復習、できる子であればその場で問題レベルも高いものを要求していく。これで定期テストまで十分に対応できます。
英数予習の更なる目的地
英語と数学だけ予習ベースになるのは、更なる目的地、つまり大学受験を視野に入れている部分もあります。
英語は学校授業と大学入試の間に大きな乖離があります。学校もできる限りの対応はしてくれますが、やはり受験指導という面では不向きな部分が大きいと思っています。これは高校の授業を非難しているのではありません。高校の授業科目の枠内で大学入試に対応する授業を行うのが難しいという話です。
ですから、塾では文法の理解を最優先にして指導していきます。できるなら中学英文法を早めにマスターして高校英文法に踏み出す、基礎的な英文解釈の技術までをできるなら習得してほしいとさえ思っています。高校英文法は中学英文法の延長という側面が強いですから。塾では今、高校2年生段階で英文解釈に進む流れで進んでいますが、これがもっと高い基準で標準化できるようにするのが目標になります。
一方の数学は主に理系受験生を念頭に置いた場合、中高一貫校に比べて小さくないビハインドを背負ってしまう恐れから、できれば高校数学ⅠAに踏み込めるお子さんは踏み込んでほしいと思っています。中学数学が余裕で理解できるなら、入試対策などにかける時間より予習に振った方がいいとさえ思います。
復習の意識と塾づくり
復習をすれば忘れないというほど、ことは単純ではありません。学校で聞いたことは忘れないぞ、テスト前になって「初めまして」にならないようにしなくてはいけないぞ、お子さん本人がそれを明確に意識してくれるかどうかが勝負になります。
そこに気持ちが乗ってくれれば、理社国などの科目では学校の復習をしながら発展的な内容を補充し、さらには問題に数多く当たって実戦経験を積む勉強は十分できます。
家で勉強する際に理想にしている勉強を、家の代わりに実行できる場所に塾を作っていきます。復習指導を中心にして、当塾は勉強小屋へと姿を変えていきます。口うるさいオッサンが世話を焼く勉強小屋です(笑)。

