形を変えながら繰り返す言葉

塾の授業あれこれ

同じ話を何度も繰り返していると、同じ話の中でも聞き手の側が新たな発見をしたりすることがあったり、話をする側も話し方などに磨きがかかっていくことがあったりする。温故知新とはよく言ったものだが、これは落語家が同じ噺を何度も繰り返していくうちに名人芸の域に達するものに、程度に差はあれ近いものがあるかもしれない。

今、私の中にある教えるうえでのテーマに、「何度も同じ話を手を変え品を変えできるか」というものがある。同じ科目であれば、同じ考え方や見方を、言葉を微妙に変えながら伝えることに挑もうとしている。あるいは違う科目どうしであっても、地下でつながっている部分を繰り返し言葉を変えながら伝え続けることに挑もうとしている。

毎日教材や問題に目を通しているうちに見えてくるもの。これを塾生たちよりも早く発見し、それを最初はじっくりと、やがて言い方を変えながら、最後の方はさらりと言っても通じてもらえるように。

私の好きなコラムニスト(故人)が、「言葉は寄せては返す波の音」と表現したことがあり、今も私の心の中に生きている。それは同じ波の繰り返しではない。大きさを、高さを、速さを少しずつ変えながら、それでも波であることだけは変えずに何度も伝え続けられる。それが言葉の「波」だと思う。それを授業の場に活かしたい、というのが私の今の取り組み意識の中心にある。

授業技術のような大きな話をするつもりはないが、「もう自分は完成している」というような思い上がりを捨て、小さなところからできることを見出して実になるものにしたい。目の前の子たちが一つでも充実した学びが進められるように祈りながら。

におか塾は、尼崎市立花町の「勉強を鍛える学習塾」です。

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