正直を行動原理に、昔話

日々の考えあれこれ

私自身の話だが、私は結構正直者だと思っている。というよりも、思ったことや考えたことが、あっという間に言葉に変わって口から出て行ってしまう。そのせいで喧嘩みたいになったこともあるし、雇われ教室長だったころには、本部にクレームを入れられたこともある。

ただ、もちろん話す内容は勉強、成績、進学の話。プラスアルファで態度等の話。少し昔話をするが、私自身は、自分の発言を100%肯定しようという意図はない。どちらかというと、自分の反省を込めて書いてみたい。今も忘れられない、私にとって印象深い子の話だ。

その子は中堅レベル(当時偏差値50強くらい)の公立高校の3年生で、お祖母さんと一緒に訪ねてこられた。高3の1学期半ばで、模試などの成績は、学年でも下から数えて10番以内。それだけなら何も言うことはないのだが、「志望校は?」と尋ねると「神戸大学」と答えた。ちなみに彼は理系で志望は理学部系統。率直に言えば、「浪人しても難しいかも」というレベルだ。

物事に0と100はないので、必要な勉強量や内容を提示してカリキュラムを組んだ。「浪人は考えていない」ということで、残された7~8か月で必要な内容だ。

当然だが、実行はできない。自習に呼び、「毎日勉強しに来なさい」と言っても来ることはない。宿題をチェックする限り、家で勉強が充実してできている様子もない。成績を見ればわかることではあったのだが。

そうすると、言いたくはないのだが「このままでは難しい」と言わざるを得なくなる。センター試験(当時)がなく、科目を絞って勉強できる分、私立大学に切り替えたほうが就職等で有利な大学を選べるから、というのが率直な考えだった。

夏休みを直前に控えたある日、彼にその話をしたところ、次の日に本部から電話とメールが来た。お祖母さんが本部に苦情を言ったらしい。本部と直属の上司に事情を話して中身を理解してもらい、直接お祖母さんとも話をすることでその場は収まったが。

勉強量が足りない、時間的な制約がある、志望校と現状の差が大きすぎる、これらが話の趣旨だった。私個人の反省として、いい言い方があったかもしれない、と思い、彼に対する申し訳なさは当然ある。自分だけが100%正しいなどということはないのだから。

あの時に帰れるなら、私のすべきことは「最初の段階で『無理だ』とはっきり言って入塾を断る」か、誠心誠意事実を伝えて「志望校を考え直しましょう」と言うことだったのだろうか。今でも100点満点の答えが出せる自信はない。

彼には申し訳ないのだが、あの経験は今も活きている。絶対に「嘘は言わない」という一点だ。

頑張れば合格できると思ったら「いけるよ、頑張ろう」と言うこと、難しい場合には周辺事情やデータなどを交えて、正直に伝えること。当たり前だろ、と思うかもしれないが、目の前の子供に情がわいて、つい甘い言葉をかけてしまいたくなる瞬間はある。その瞬間に目をつぶっていられるように、それをしっかり伝えられるような関係性を築けるように、指導に当たることが、私の反省からくる、今の行動原理の一つだと思っている。

少しこの話題は続けていきたい。

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