英検あれこれ

中学生

とある個別指導塾の講師が、教え子の英検を替え玉受験したというニュースがあった。

ニュースでは何の容疑で逮捕されたのか載っていなかったが、教え子が大学の出願に替え玉で受験した英検のスコアを使い、合格した(もちろん後に取り消し)ということだから、大学に対する詐欺か業務妨害にでも当たるのだろうか。名前を出された大学も塾もたまったものではないな、というのが率直な感想。

いつだったか、TOEICでも替え玉受験が問題になったことがあるが、この手の事件が発生するのは、とりもなおさず英検などの検定試験が、受験その他の場面で大きな影響を持つからに他ならない。でなければ、このようなリスクを冒してまで不正に手を染めるメリットはないのだから。

ニュース記事では大学名も載せられていた(近畿大学)が、近畿大学では、英検のスコアを使って出願すると、受験の際に英語の点数を読み替えてくれる制度が存在する。かつては級位だったが、今はCSEスコアを用い、準1級以上受験でスコア2300以上なら100点、2級または準1級以上受験でスコア2150以上なら85点、1980以上なら70点といった具合だ(一般選抜経済学部の場合)。当日の試験の英語の点数が何点であっても、この点数を保証してくれるというわけだ。もちろん他大学でも、計算方法や加点方式のように形こそ違え、この手の制度は存在する。

事件のことはさておき、英検をどうするかというのは、多くの親御さんの懸念するところだろう。上に述べたように大学入試に利用できたりする場面が多いし、高校受験であっても、優遇措置や加点措置がもらえたりする。

ただし、これは現時点でという断りを入れたうえで言うが、受験英語(大学受験)と英検その他の検定試験での英語は似て非なるものだ。受験英語はあくまでも学力試験の一環。生徒の学力を確かめるための一つの道具として英語は使われている。数学や国語と一緒だ。一方で検定試験の英語は何かというと、英語の運用能力を問うものになる。ビジネスの場面ならTOEIC、読む聞く書く話すの力を試すのは英検。その運用場面などのレベルが級位に現れる。受験のための英語、という観点で見れば、受験英語と検定試験の英語の勉強は分けて考えなくてはいけない。

英検があると受験に有利かと言われれば、もちろん有利だ。間違っても不利に働くことはない。ただ、検定試験を万能のものと考えるのはやめてほしい。英検について、私個人としては、以下の二つの場合に受験されるとよろしいのではないかと思う。

ひとつは、明らかにとった方が有利な場合。確実に100点が保証される、加点がもらえる、英検スコアが必須になる大学を受ける、など、ぜひとも必要な場合は先回りしてでも受けるべきだろう。

もうひとつは、勉強のアクセントとして受ける場合。学校の勉強やテスト勉強と違い、検定試験は「合格」という結果、「級位」という成果が目に見える形でもらえる。私は英検そのものを否定するつもりは全くない。受験という観点ではなく、本人の英語の力試しという意味合いで受ける分には、とてもいいテストだと思っているし、それが本来の技能検定試験たる英検の本分だと思う。級位が上がれば自信もつく。

犯罪になるようなことをしてまで、英検にしがみつく必要はない。結局のところ、本分に従って確かな学習を進めていくことにかなうものはない。

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