2025年2月8日 目の前の結果で逃げない心

中学生

週明けには私立高校入試が始まる。いよいよ高校受験が本格スタートを迎える。

中学受験を経験していない子たちにとっては、人生で初めての受験経験になる。私立なので併願受験の子が多いのかもしれないが、ここで人生初めての受験における「合格」を手にできるか。奮起を期待したい。

そんな中、塾生の一人から聞いた話だが、併願の私立高校を専願に変えた人が少なからずいるらしい。曰く、「公立高校の過去問を買ってやってみた(学校が購入を斡旋してくれるので、年末には手元に赤本などがある子が多い)けど全然できないから、公立はやめて併願するつもりだった私立に専願で出す」ということらしい。

私立受験が目の前の段階でこんな話をしても詮無いことだが、過去問を買いたての時は多くの人が点数をとれない。

理由はいろいろある。まず初めて解いたときは出題傾向に慣れていない。大問の構成、各大問でどんな問題が出るか(特に英語)、小問を含めた問題数。いろいろなことがわかっていない。しかも初めて時間を計って問題を解く、未体験のことに挑戦するために時間配分もなかなかピンとは来ないはずだ。加えて、年末の段階で始めてみても、通っている塾が予習を進めていれば別かもしれないが、学校での未習範囲が入試問題に含まれることになる。まだ勉強したことのない単元が出題されればもうお手上げだろう。その範囲はごっそり失点する。

かように悪条件が重なった状態で高得点が取れるわけがない。しかも高校受験の場合、往々にして大半の受験生は受験に意識が向いていない。物心両面とでもいうべきか、あらゆる面で得点が取れない条件に満ちている状態で解いてみて、点数がよくなるわけがない。これを回数を重ね、意識を高め、苦手分野や足りない部分に対して自覚が芽生えて初めて、点数が向上していく。そしてたいていの受験生はそれを1月から2月あるいは3月までの時間でその意識を高める。追いつめられるといってもいいかもしれない。その結果、最新年度に挑戦するあたりで合格点に到達して受験に臨むのだ。

塾生の話してくれた人たちを馬鹿にするつもりはないが、最初の段階で躓いたからと言って、しかもそれが当然のように起こる事象であるにもかかわらず、その目の前の結果だけで、絶望か何か知らないが方向性を短絡的に変えてしまうのは、悪癖と言わざるを得ない。

塾生は言ってくれた。「最初と今を比べれば、点数が倍になった科目もある」と。極端なことを言えば、受験の前日まで学力は向上する。それを信じて最後まで走り切らせたい。私立まであと3日。公立まであと1か月だ。

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