冬期講習の冒頭にこんな話をした。
「これからの君たちに大事なものは意志や。勉強のやり方とかはその次の次くらいの話や。まず大事なのは君らが今の成績表を見て、『伸びたい』『このままの成績は嫌だ』と思うのかどうか。その上で『どうにかしたい』『何としてでもどうにかする』という意志を持てるかどうかや。その意志がない人間にやり方や考え方を教えたって、どうせできないし意味はない。そんな意志ありません、ていうなら先に言っといてくれ。こっちかてそんな人間に怒ったり教えたりしたくないんやからな。」
我ながらえげつないことを言ってしまった、と思った。だが本音人間なので致し方ないとも思っている。意志のない人間に教えても無駄なんだから仕方がないのだ。
私は方法論は嫌いだが、方法のない勉強はないことくらいさすがに知っているので、方法についての話はする。だがその前にあるのは、あくまでも本人、子どもたちの「何とかしたい」という意志の有無だ。その意志がなければどんなに有名な先生の授業も、熱血先生の指導も、効率的な勉強の方法も意味なぞなさないのだ。
私の目指す塾のすがたは、「勉強で強くなる塾」「闘う意志ある者が集う戦闘集団」だ。間違えようが失敗しようが、前のめりになって挑んでくるものであれば最大級の評価をしたいし、その結果テストの成績が振るわないことがあったとしても評価が下がることはあり得ない。その時は転んでも次の飛翔のためのエネルギーに換えられるのなら失敗は失敗ではないのだから。その闘う意志を育みたいし、その闘う意志にあふれた空間を作りたい。この冬休みはそのための大事な準備期間だ。
意志ある所に道はある。