2024年12月7日 親御さんへ 課題の分離を

中学生

冬休みが近づき、当塾でも冬懇談の時期がやってきた。

志望校の話、勉強の話、いろいろ話すことがあるが、多くの塾では「冬期講習」に関する話がメインだろう。

私としては、今回すべての親御さんにお話しするテーマがある。

「課題を分離すること」だ。この「課題の分離」というのは以前も日記で書いたことがあったように思うが、子どもに対する言葉や声掛け、世話の類を「自分の課題」と混同してはならない、という意味だ。

私の指導経験に照らしても、この課題の分離がうまくいかない家庭では、受験が思うようにいかなかったケースが圧倒的だ。

受験校を親が決める、受験日程を親が決める、何度も「子どもじゃなくてアンタが受験するんすか?」と食って掛かりたくなるのをこらえたことを思い出す。こういう状況を「課題を混同している」と私は見ている。

これから私はごくごく当たり前のことを言う。高校(大学)に通うのは子どもだ。受験するのは子どもだ。行きたいところ、通いたい学校を選ぶのは子どもだ。「〇〇大学なんてどうなんですか?」と親御さんが尋ねてこられたときは、頭の中で「What?」となりながら答えていた。

そういう方に「なんで本人に聞かないんですか?」と尋ねたこともあるが、帰ってくる答えは大体同じ。「本人、何も考えてないみたいで・・・。」だ。

思い切って言う。もし心当たりのある親御さんがいらっしゃったなら先に謝ります。すみません。

あなたのせいだ。子どもさんが何も考えなくなったのは。小さい頃から何もかも親が気を回し続けてきたから、子どもさんは何も考えなくても生きてこられてしまったのだ。

課題を混同するとこうなる。本来なら、「どういう進路を選ぶのか」「どんな大学へ行くのか、あるいは大学に行かないのか」「どうやって働くのか」すべて子供の課題だ。それを親が「自分の課題」と混同して、「子どもの課題イコール自分の課題」と動き回ってきた結果、子どもは自分の課題に向き合う、という大事な経験を、思春期という大事な時期にできなかったのだ。

だから、今回私は場合によっては喧嘩になるかもしれないことを覚悟して、この課題の分離をすべての親御さんに伝える。

におか塾は、尼崎市立花町の「勉強を鍛える学習塾」です。

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