ある塾生の話。授業中に不意に、「先生」と声をかけてくる。普段は自分からあまり声をかけてこない子(女子)なもので、少し驚きながら「何?」と答える。
聞くと、「数学でテストがあって、それがめっちゃできた」と言ってくるではないか。満点ではなかったものの、100問テストで98点。頑張ったなあという嬉しさがこみ上げるが、そこは意地悪おじさんの私。「で、何を間違ったん?(笑)」と聞いてしまうのだが。
中間テストで少し数学をしくじった子だったが、同じ分野がテストになったようで、以前にテストでできなかった分を取り返せた、というのは大きな経験になってくれると思う。
思えば、最近一度やったはずの問題をノートやルーズリーフに何度も解くところを目にしていた。こういう執念のような、意地のような、そういったものが力を発揮するのが勉強であり、人生であると思う。
これからもこの努力を続けてほしいと心から願う。

