今般、小学生に対して課そうとしていることの一つに、字の矯正を掲げている。
字の矯正と言っても、私は習字の先生ではないから「美しい字」を書かせようとしているわけではない。私個人は、今になってペン字練習帳と格闘するようになり、習字の意義は痛感しているが。
私が伝えようとしているのは「字の大きさ」と、適切なスペースの取り方だ。
以前見た子の話だが、算数の文章題を解こうとして筆算をするのだが、その筆算、足す数を2列書いたはいいが、その下はもう次の問題の文がある。つまり筆算の答えを書く場所がなくなっているのだ。
こういう風景はよく見るのだが、軽く考えてはいけない。与えられた書き込みスペースを考え、その中でどのくらいの大きさで字を書けばいいのかを想像することができていない証左になる。
だからまずは字を小さく書ける訓練、しかる後に空きスペースに字を書く際の心がけを教えなくてはいけない。
これは小学生に限った話ではない。
中学生に以前何度か言ったことがあるのだが、私がホワイトボードに板書すると、すぐに書き写し始める子がいる。そこで私は「まだ書くなよ!」と声をかける。なぜか。
「君は俺がこれから何文字、何行書くのかわかるのか?今の大きさで字を書いて、もしここから俺が3行も4行も使って書く可能性は考えないのか?もしそうなったら、絶対今のままやとスペースが足りなくなるぞ。だからまずは、人が書き終わるまで待ちなさい。その間は話を聞いておくことに集中しなさい。そのあとで俺の書いた量に合わせて写しなさい。」
これも意気込みやノート作りの意識とは別の次元にある「想像」の問題だ。あとで「あ、こんなに書くのか、しまった。」と思うだけで話を聞く意識は半減する。
タブレット授業が進んでいる今だからこそ、限られたスペースの中で書くこと、そこから磨かれる想像や工夫といった、頭の使い方まで育つことを願っている。

