教材の話。とはいっても、次年度の教材選定の話ではない。教材一般の話。
各塾には、塾が採用する教材がある。塾がオリジナルで製作する教材を使うところもあるし、私のように塾教材専門の販売会社から購入する塾もある。書店で買える市販教材をメインにするところもある。
その教材も中身は様々で、ハイレベルなものから基礎的なものまであるし、教科書に沿った準拠テキストもあれば、そうではない標準テキストもある。映像系の教材もあればAIなどを活用した支援ツールも充実し始めている。
各塾は、自塾の生徒のレベルや、その塾が目指すレベルを考慮して教材を選定、制作する。学校の定期テスト対策をメインに据えるなら準拠テキストが中心になるし、入試一般を見据えた指導がメインならその限りではない。オリジナルの教材や、標準的なテキストから難度を設定して選択、採用することになる。塾の指導システムによってはAIなどを使うことにもなろう。
塾の教育理念や指導方針、指導システムや合格実績で塾を選ぶのはもちろん大切だし、塾に問い合わせをして面談などに行くのであれば、その話を十分に聞いてきてほしいと思う。
ただもう一つ、私としては大切にしてほしいと思っているのは教材だ。心ある塾は教材を大切にしている。理念や理想を抱いて指導をするのは塾長であり講師だが、教材はそれを支える武器、相棒になる。そしてもっと大げさに言うなら、教材は塾の理念を体現する存在にもなる。
意外に思われるかもしれないが、塾は採用教材をHPなどで公にしないところが多い。大手の進学塾や大学受験予備校などはオリジナルの教材を作っているのでそれを広告するが、専用教材などを採用するところは、入塾の段階になるまで教えないところが多い。
でも、塾は別に採用教材を隠したいわけではないと思う。隠しても何も得はないし、後ろめたいこともないのだから。だから、もし塾に問い合わせて話が聞けるなら、教材についてもぜひたずねて見られてはいかがだろうか。それだけでも、塾の目指すレベルと、わが子が目標とするものの間にギャップがないか確かめる手掛かりになるのではないか。個別指導塾のように生徒ごとに教材を変える塾なら、どんな教材を使ってほしいかリクエストしてみることだってできると思う。
塾選びの材料の一つに、教材を加えてみてはいかがかというお話であった。教材は塾の思想、カラーの一つでもあるので、ぜひ参考にして塾を選んでほしいと思う。

