各塾生を見ていると、親御さんからいろいろと参考書や問題集の類を買ってもらっているようである。それを踏まえ、私も来年に向けて教材の選定を考えていかなければならない。
買われていることが多いのはやはり英語、次に理科社会といった具合だが、基礎系の本を選ばれているご家庭が多い。
例えば「ひとつひとつわかりやすく」シリーズや、「わからないをわかるに変える」シリーズのようなものだ。レイアウトや色調など、好みはそれぞれあるからどれが一番いいというような批評はしない。
この基礎系参考書だが、まずはレイアウトや色彩が豊富で、確かに見た目は分かりやすい。こんな言い方をすると後で悪口を言うのではないかと思われそうだが、そんなつもりは全くなく、見た目でいいから、勉強への入り口になってもらう意味ではいい本だと思っている。塾用の教材にはそういう体裁の本はない。
とはいえ、その本ですべてが賄えるわけではないことにも留意は必要だ。ある塾生に話した言葉をそのまま書く。
「この本はいい本だから、気に入ってるならぜひ使いなさい。でも一つだけ覚えておいてほしい。この本は分かりやすく教えてくれるけど、君の点数を100点にはしてくれないよ。100点を目指すなら、この本はそのための入り口を用意してくれているから、最終的には塾のテキストの難しい問題に取り組むことを目標にしなくてはいけないよ。」
ここがしっかり理解できているなら、せっかく買ってもらって気に入っているのだもの、十分に活用していってほしい。
ただ、この基礎系の本を有効に活用できるような授業をしていかなくては、とは思っている。学校、塾、問題集とやることが三者でばらばらだと、子供たちには負担が大きすぎる。
そこで今、私が考えているのは、教材数の削減だ。今は各教科3冊がベースで、そこに小テスト教材などが乗っかる構図になっているが、このベースを2冊程度に減らしたい。ほぼ検討は終わっているが、各塾生ごとに配布する予定だった教材を、その各家庭で買っている本に変わってもらうことも考えている。
年末から年明けに向け、最終の詰めが進む。

