開塾以来使い続けていたビジネスプリンターがついに寿命を迎えたようだ。カバーの開閉を感知するセンサーが不良になり、カバーを閉めていても「カバーを閉じてください」の表示とともに操作不能になる症状が消えなくなってきた。いつ止まってしまうかわからない状況が怖くなったので、買い替えを決断し、セッティングを今日行う。
開塾以来約5年、よく今まで酷使してきた中で頑張ってくれた。そのことに感謝をし、新しい機械にはこれから頑張ってもらいたい。
ところで、いつから始まったのか覚えていないが、我が家では使い古したものを捨てるときに、「今までありがとう」と礼を言ってから捨てる習慣がついている。私はこれを称して「我が家は『ものに魂が宿る家』だね」と言っている。
スポーツの世界でも、「道具に感謝しなさい」という指導者がたまにいる。野球のバットやグローブ、剣道の竹刀や防具などに感謝し、大切に使いなさいということだが、家であっても同様だと思っていて、雑巾でも、衣服でも、フライパンでも、家の中で役目をしっかり果たしてくれたことには、感謝が必要だと思う。使い捨てという言葉があるが、たとえ使い捨て前提で持っているものであってもだ。
ものを大事に考える精神性というのは、「もったいない精神」とも、「SDGs」とも違う、もっと人間の根っこのような気がしてならない。何も「ものを捨てるんじゃない」と言いたいわけではない。捨てる時が来たら、ものは捨てねばならない。それでもその捨てる瞬間までは、その物に助けられたという気持ちを忘れないようにしたい。

