町塾のプライド

日々の考えあれこれ

私の家の近く(塾ではない)に、南北に延びる大きな道路がある。その道路自体は何も問題はないし、私も車でよく走る道なのだが、その通り沿いにあった塾が、尼崎市内では軒並み閉業してしまっているのだ。そして面白いもので、その道が北隣の伊丹市に入った途端、塾の数は目に見えて多くなり、しかもどれもいたって盛況そうだから驚かされる。

私は呪いやジンクスの類は信じるほうではないのだが、何かしらそれに近いようなものは存在するのかと思っている。

それは何も、目に見えない非科学的なものではなく、ある程度理由がつけられる物事が存在するためではないかと思っている。

私も開業にあたっては、いろいろなテナントを見てきた。広さや賃料、商圏など、考えることはいろいろあったのだが、今の場所に決めた大きな理由はその立地だ。

というのも、私はある程度最初から「大通り沿いは避けよう」と決めていた。何かしらマーケティングのような要素で考えたわけではなく、自分の持つ雰囲気を考えると、大通り沿いにどしんと構える姿がどうしても想像できなかったからだ。そんな中、住宅街の中のあまり大きくないマンションにポツンと狭い空きテナントが見つかり、そこからこの塾は始まった。

だから今でも小さな町塾である。しかも大々的に宣伝をしないようにひっそりとやってきたせいか、最近入塾を考えられる方は皆、「前を通ったことがある」から始まり、「まだつぶれずにやっているみたい(笑)」を経て、「日記読みました」で来られる。それもあってか、保護者の方はともかく、子供たちは一様に固い表情で事前面接のときに入ってくる。日記の影響か、「相当厳しいオッサン」と思われているようだ(笑)。それでいい。それでも恐れずに入ってきてくれた子たちが、今日も明日もこれからも、今の自分より少しでも高いところを目指して励んでくれている。その姿は私にとっても、大いなる誇りとするところである。

私はこの小さな町塾であっても、今日もその誇りをもって子供たちに強い心の種まきを続けたい。

におか塾は、尼崎市立花町の「勉強を鍛える学習塾」です。

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