教育委員会から、進路希望調査の結果が発表されている。
中身の数字についてあれこれ話すつもりはない。こういう数字を見ると、「〇〇高校は人気あがってるなあ」や、「〇〇高校は人気下がってる?」のように考え、「△△高校にしたほうがいいかなあ」と迷ってしまうことの危うさについて考えたい。
大切にしなくてはいけないのは、行きたい高校についての数字だけだ。それが上がっているのなら、「やば、人気あがってる。頑張らないと行けないかも。」と考え、発奮材料にすることだ。もしも下がっているなら、「ラッキー」などとは考えず、「志願するときに下げるやつがいるかもしれない。油断したらアカンな。」と気を引き締めるのだ。
一番いけないのは、こういう数字が出るたびに(調査は何回か行われる)、あるいは最終的な志願倍率などに右往左往することだ。確固たる信念ないしは意志をもって勉強に励まなくてはいけない。
以上はお子さんに持ってもらいたいもの。保護者はどうかということになるのだが、保護者が右往左往するのは、子供たちが右往左往するより100倍まずい。親の不安や動揺は子に伝染する。保護者にとって大切なのは、数字に一喜一憂することでもなければ、数字を無視することでもない。数字を冷静に見つめることだ。そこから、考えられる受験の可能性を模索することだ。
ただ、それは保護者だけでやってほしい。家族会議まで開いて子供にそれを伝える必要はない。子供には、「人気高いね、頑張らんとね。」と励ますだけでいい。あるいは「人気下がってるね。でも、それだけ本気で行きたい子が集まってるから負けられへんね。」と油断させないように声をかけるだけでいいだろう。
もっと言うなら、本当は数字だけ確認したら、何も言わずに黙って子供をみておくのが一番いいのだが、「それは難しい、無理です」と言われそうなので少しおせっかい。