模試が返ってきたことを日記にしたついでに、私はよく偏差値について塾生にこんな言い方をする。
「偏差値50は平均ど真ん中、つぎに、それなりに勉強している子が偏差値55、クラスの中にいる、『あの子賢い、成績いい』と言われる子が偏差値60、学年順位一桁、トップを目指して争う上位層が偏差値65、偏差値70から上は宇宙人だ。」
この中で私が強調したいのは、偏差値55~60の層だ。なぜかというと、この層は努力で到達できるという意味で大切なのだ。65から上の層というのは、努力以外の何かが介在する可能性がある。私が大事にしたいのは「努力で自分の持てる能力の限界に到達する」ことにある。
才能のようなものに恵まれた子には、もちろん65でも70でも目指してほしい。ただ一方で、もしかしたら才能はないかもしれない、と思っている子がいれば、私ははっきりこういいたい。
偏差値の数字そのものが問題なのではない、努力の限界まで到達して得られる数字にこそ価値があるのだ、と。
偏差値65で苦言を呈される場合もあれば、称賛の嵐を送りたい偏差値55だっている。その一人ひとりの努力、姿勢、結果にどこまでも向き合い続ける塾でありたい。