2学期以降の指導の骨子をお盆休みの間に考えていた。昨日の日記でもそのような趣旨を書いたのだが、今週から中学、高校生に中身をアナウンスしていく。
まずは授業形態だが、グループ指導の時間を(無くすに等しいくらい)大幅に減らす。集団授業などでよくある先取り授業の部分をなくしていく方針である。この夏でも実感しているが、先取り予習の限界を露呈する場面に何度か遭遇してきたからだ。具体的な内容は書かないが、このままいくとどっちつかずになってしまうとの判断から、先取りについては思い切って見切ってしまう。
では普段はどういう勉強をするのかだが、ここはしっかりと「重層的な復習」にさく。理解が難しい場面であれば、教科書やワークで何度も反復させ、必要なことはその都度暗記させる泥臭いスタイルだ。一方、できる子の場合は、先取りではなく、学校授業の内容をできるだけ高レベルに昇華させていく。模試の問題や、場合によっては入試問題まで持ち出し、今学校で勉強している範囲の最高レベルにその場で持ち上げてしまおう、という指導方針だ。
そうすると、グループ授業のような科目別時間割は不要となる。そこで学年ごとの通塾日のみ今までと同様に固定し、いっぽう通塾時間は無制限に設定することで、学校の勉強、テスト勉強、受験勉強のすべてを、できる限り塾内で完結させることに主眼を置いていく。
実際はこれ、開塾当初のスタイルである。原点回帰というと響きはいいかもしれないが、試行錯誤の末、原点に落ち着いたというほうが正解だろう。集団指導や個別指導のような既存のシステムでできるのが、言い方は悪いがラクだとは思うのだが、私の中で肝心な「塾生にいい勉強をさせる」うえで、既存のシステムがどうしてもピンと来なかった。その結果の試行錯誤で今の結論に至っている。
ただこの原点回帰は、気持ちを新たにするうえで大事なことだとも思う。この仕事に限ったことではないと思うのだが、続けていくといろいろなことが起こり、それらのせいで良くも悪くも、考え方や気持ちに変化が現れるのは当然のことと思う。そんな時に、最初の気持ちを思い出すうえでも、原点回帰というのは悪いものではないと思っている。
お盆が過ぎ、2学期は目の前に近づいている。そこまでの助走をしっかりとつけさせてあげたい。そして、原点に戻った新しい指導をもって、飛躍の秋にさせてあげたいと心から思う。