舟を編む

中学生

「舟を編む」というドラマが、いまNHKで放送されている(正確に言うとBSの再放送)。三浦しをんさんの小説が原作で、ファッション誌の編集者だった女性が辞書編集部に異動になり、辞書編集を通じてことばの魅力や人間模様にふれていく姿を描いていくドラマだ。

このドラマ、好きで録画してみているのだが、その理由の第一は、ことばの力を再認識させてくれることにある。初回放送分では、「なんて」という言葉の持つ力(マイナスの力)がテーマだった。確かに「ゲームなんてしないで勉強しなさい」など、「なんて」には、その対象を軽視する響きがある。それを何も気にせず使っていた主人公が、恋人とすれ違ったり、辞書編集部のメンバーに反感を持たれたりすることによって、「なんて」の持つ力に気づいていく、というような話だった。

その後、彼女が編集部の責任者(原作ではこっちが主人公らしい)に「右」という言葉の語釈を考えて伝えたところ(歓迎会で『考えてみてください』と言われていた)、彼はこういう。「なんてすばらしい『右』でしょう。」

そう、「なんて」は使い方によっては驚きや称賛の意を示すことにもなるのだ。

ドラマの話ばかりになってしまったが、これが言葉だと思う。私は塾屋なので勉強に寄せれば、これがわかること、これが使えることがその人の本当の国語力の一つだと思う。

その力を巧みに使うことは、国語の成績などのような実利だけではなく、人生そのものに深みを与えてくれる。

勉強が難しいから、国語「なんて」と思っている人は多いかもしれない。でも一歩引いて、ことばを学ぶ姿勢から踏み出しなおしてみてはいかがだろうか。そうすると、国語は、ことばは「なんて」素晴らしいものなんだろう、と思う人も出てくると思う。私もそういう人を一人でも育てたい。

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