逆からの理解

中学生

逆から理解すること、というと何か難しいことをしなくてはいけないように思われるかもしれない。私が言いたいのは、社会や理科のような科目において、「一方向からの理解」だけで勉強した気になるな、という趣旨である。

どういうことか。例えば、理科の授業で「胚珠が子房で覆われた植物を被子植物といいます。」と習ったとする。そのあとワークなどで問題を解くと、「胚珠が子房で覆われた植物を(   )という」という問題なら被子植物と答えられる。ただ、逆にすると途端に答えられなくなる子が増える。すなわち「被子植物ってどんな植物?」と聞いてみると沈黙してしまうのだ。

これは、理解が一方向であることの証左と考えている。すなわち、「学校で先生が教科書やプリント、板書で説明したことはわかる」いや「言葉だけは覚えている」状態である。このままではテストはいくら頑張ってもいいとこ70点が限度。80点は取れない。よほど変なテストを出す先生でなければ、逆からでも理解できる子でないと80点以上が取れないテストは作らないからだ。

テストの答案を見てみるとわかるが、100点満点のテストは「知識、技能〇〇点」「思考、表現〇〇点」と内訳が書かれている。そして往々にして、定期テストは知識分野は7割程度、思考分野は3割程度で配点されている。つまり、私の言う逆からの理解は、この思考分野で発揮されるのに他ならない。

そしてもう一つ。この知識分野と思考分野は通知表の中で別の評価項目になっている。思考分野がさっぱりとれていないと、評価はCになってしまう。いくら知識の分野でAをとったところで、この段階で5は無理。4もかなり怪しくなってくる。

塾でも逆からの理解を対話の中で培えるよう、日夜模索と実践を繰り返している。できるようになる子もいればなかなかおぼつかない子もいて色々だが、それが何に起因するかはまた日を改めて書きたい。

におか塾は、尼崎市立花町の「勉強を鍛える学習塾」です。

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