塾を選ぶうえでよくある考え方だが、「集団塾がいいか、個別指導がいいか、そのほかの形態(自立型など)がいいか」というのは、いろんな塾のブログや教育関係のブログに上がる話題だ。
今更この話題に突っ込んで「集団塾のメリット・デメリット」のような話をしたいわけではない。私自身が塾を運営するにあたって、どのように考えているのかを改めて整理して考える場として、今日の日記を使ってみたい。
以前にこんな話題で日記にしたことがあるが、私個人としては塾としての形態やシステムを優先した運営はしないことにしている。
もちろん、何も仕組みがない運営というのはあり得ないので、グループ指導と個別演習をそれぞれ設ける形で、授業と勉強をすべて行う塾としている。でないと、ホームページを見ていただいた方に、「どんな塾なん?」と思われてしまう。
ただ、やはり私は心の中では、塾というものは「システム第一」で運営すべきではないと思っている。ただしそれは、私のような個人塾にのみ許された仕組みだと思っている。組織化された会社形態の塾や、チェーン展開して何百も教室を持つ塾ではそうはいかない。従業員がいるからだ。全員に好き放題に運営させるわけにはいかないし、かといって仕組みがないと、未経験の社員やアルバイト講師はどうしていいかわからなくなる。そういう大規模な塾は、むしろシステムを大事にせねばなるまい。
個人事業主としての個人塾のいいところは、塾長の考えや思い切りひとつで柔軟に指導形態を変えていけるところにある。学校の方針転換への対応もそう、使用する教材の選定もそう、勉強量が足りないと思われる塾生への勉強量おかわりも自由自在だ。
むろん、無秩序にそれができるわけではない。塾生の数が多くなれば柔軟な対応が難しくなる可能性ももちろんあるし、それはそうしなくてはいけないだろう。それでも、塾生の雰囲気や、学校含めた環境と日常的に接するうえで、必要とあれば果敢に(小さいかもしれないが)変革を行える。それができるのが個人塾の醍醐味だと思う。そして、その個人塾のメリットをもっと大きくいかせる塾づくりに向け、模索の日々は続くのである。