珍しく学校の先生への憤り

中学生

一昔前、もしかしたら今もそういう人はいるかもしれないが、塾というと学校のアンチテーゼのように構える先生は多かったように思う。

私はというと、あまりそうは考えておらず、むしろ学校の先生に対しては敬意を抱いているつもりだ。

だが、今回は少し違う。ある中学校の数学のテストだ。熱心な先生と見えて、毎回定期テストのたびに講評といっていいのか檄文と言っていいのか、プリントを毎回配ってくれる。今回見せてもらえたのだが、少し「これはいかがなものか」と思ったので、珍しく学校の先生を難じたくなった。いや非難というよりはむしろ怒り、悲憤というが正しいか。

それは出題の内訳に関して言及されていた部分だ。そこには「入試レベルの応用問題28点」と書かれていた。いくらなんでも多すぎやしないか。よく、できる生徒や超進学塾に通っている生徒を意識して、そういう入試の難問のような問題が出題されることはままある。そこについては否定もしないし、むしろ大いにやってほしいと思うこともある。ただ、それはせいぜい10点分くらいまでではないか。基礎から標準、少しの応用までをしっかり勉強した生徒が80点以上を狙えるテストでなくば、定期テストとは言えまい。こんな出題ではできる生徒だって80点も危ういではないか。やる気をそいでしまう。

事実、学年最高点は84点だったらしい。90点以上はゼロ。

さらに目を疑ったのは、成績分布のグラフの横に添えられた一文だ。上位の成績(といっても70~80点台だが)の部分に印を入れ、「下がってますね。どの高校を狙うつもりですか?」というような内容の挑発的な文言がそこにはあった。下位層(30点台以下)の部分には「公立高校行きたいですよね?」というような内容の文まであった。

入試問題だけで28点。ここで初めて言及するが、これは中学1年生のテストだ。入試問題への対策などまだ緒にもついていない子たちに向かって、入試問題を除けば72点しか取れないテストをぶつけ、就中かような挑発的な文言をぶつけるような先生は、はっきり言って嫌いだ。反吐が出る。こんな先生に成績を付けられなくてはいけない子たちが、かわいそうだとさえ思う。できる子に対しても苦手な子に対してもだ。

勉強や入試に対して意識を向けてほしい気持ちはわかる。ただ、進学目的の子たちが集まる塾のような場所ならまだしも、多様な子たちが集う学校という場で、教師という立場の人が、かような受験一辺倒の、画一的な価値の押しつけはいただけない。

学校の先生に関してはあまり言及しない私だが、今回だけは無性に腹が立つので、露骨にとある数学の先生を難じさせてもらった。

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