昨日は東京都のデータをもとに、通知表の評定、とりわけ3の評定について考えてみた。
では、成績がオール3だった場合、どういう状況と考えればいいのか。高校進学を考えるうえでどういう評価をすればいいのか考えてみたい。
オール3というと、兵庫県で言えば内申点150点に相当する。いろいろな情報サイトなどでボーダー内申点が挙げられているが、ここではボーダーに関する議論は避ける。
まず大前提だが、オール3で目指せる公立高校はおおむね偏差値45程度。尼崎の場合、尼崎西や県立尼崎あたりが順当になる。人気が高い武庫之荘総合や双星などはかなりのチャレンジになる。本番入試でそれなりの点が取れなければ無理だ。ただ残念ながら、成績評定と本番入試の点数は相関がある。評定が高くないのに本番で高得点をあげる例は少ない。そのような例外的な場合でなければ、本番で逆転するのは厳しいと言わざるを得ない。
前回、データを用いて言いたかったのは、何度か言っているが「3は普通でも真ん中でもない」という事実だ。乱暴は承知で東京の例をそのまま当てはめれば、80%、すなわちクラスが35人であれば28位でもつけられる評価が3なのだ。それでいて偏差値が50というのは「4に近い3」というような評価の生徒以外難しい。そして悲しいことにそういう生徒の場合、得意教科では4がつく。芸術系などの科目なら場合によっては5がつくことだってある。そもそもオール3になんてならないのだ。オール3という成績の場合、言いにくいがその生徒は「3の中でも下位に位置」の場合が多いと考えられる。
以前話したことがあるのだが、改めて言う。「普通の成績」と言えるのは、「得意教科で4、苦手科目で3」という形で4と3が混在する成績を指す。オール3というのは高校入試、とりわけ公立高校入試においては選択肢をかなり絞られる状況と理解しておいてほしい。