どうしても塾生のボリュームが中学生に偏るので、中学生に傾いた話ばかりになってしまいがちなので、たまには小学生の話を。
今の小学生はとかく忙しい。みな習い事だらけだ。
中学受験を考えている家庭であれば、中学受験塾に週何日も通うだろう。中学受験をしない家庭では、やれ水泳だやれ体操だやれお習字だソロバンだ、習い事だらけだ。
ただ、私も小さい頃は習い事はいろいろしていた。習い事を否定したくて書いているのではない。
多くの親御さんがお思いのことと思うことを、今ことさらに取り上げる必要はないかもしれないが、習い事をするのは大いに結構。大事なのは「簡単にやめさせない」ことだ。
水泳なら「4泳法が泳げるようになるまで」、ソロバンなら「〇級が取れるまで」など。
私も小学校のころ、水泳とソロバン、ミニバスケットボール(これは遊び半分)に通ったが、水泳は選手育成クラスでトップになって、スクールの選手に誘われた。これは「中学になったら勉強するから」という理由で断り、スクールもやめた。ソロバンは1級に何度か挑戦するも合格できずタイムアップ(中学生になった)。2級どまりで終わった。
自分の習い事実績を自慢するつもりではない。そもそも自慢できるほどの実績でもない。私が言いたいのは、途中で投げ出さない精神を涵養させてもらえたことにある。それは、母親が「何かを達成するまでやめさせなかった」という経験だ。特に水泳は何度も「やめたい」と駄々をこねていて、そのたびに「次の進級テストに合格したら辞めてもいいよ」と言われ続けた。いざ合格すると「背泳ぎできるようになりたい」となって続けてしまうのだ。
要は、伸び悩んで「もういやや」となるときに踏ん張りがきかなくなる弱い気持ちを矯正させてもらえる経験ができた、ということだ。この経験は形を変えて今も活きている。
習い事をさせる目的はいろいろあろう。でも、「強さ」の第一歩として、途中で投げ出させない姿勢をしっかり親御さんには身につけさせてほしいと心から思う。