2024年12月27日 成績評価の意味、子どもの課題

中学生

冬休みが昨日から始まった。

返ってきた通知表もなんのその、楽しく過ごす時期かと思う。そんな今だからこそ改めて成績の話を日記にする。昨日中学1年生に改めてした話でもある。

まず、1から5の評定値の意味を知ること。

5は「そこそこできる~めちゃくちゃできる」がとる数字だ。いくら賢くても5よりいい評定はないから仕方ないのだが、大事なのは下限の「そこそこできる」だ。優秀でなくても5はとれるのだ。だからそこそこの子が、仮に5が一度とれたとしても、ちょっとした緩みやテストの失敗などでいとも簡単に4に落ちる。それくらい5に対する評価は危うい。

次は4。ここから何やら不穏な言い方になるが、4は「苦手ではない~まあまあできる」という評価だ。4が取れると喜ぶ人もいるかもしれないが、4は「苦手ではない」レベルでも取れる。間違ってもできる人に対する評価ではない。われわれ親世代で言うと3レベルだ。これは親世代が優れている、という意味ではなく、評価方式が今と違って相対評価であったせいだ。順位がある程度上位でないと取れないのが4だったせいで誤解される向きもあるかもしれないが、今の絶対評価における4は親世代では3レベルでしかない、と認識をしておく必要がある。

続いて3。ここが一番厄介で、数値として真ん中だから「3は平均的」と勘違いしがちだが、3は「得意ではない~苦手」レベルだ。もっと有り体に言うなら「3は真ん中以下」だ。親世代で言うなら2からギリギリ3といった層だ。事実として、9教科オール3の成績(内申点)で受験できる高校は、よくて偏差値47レベル、平均(50)未満だ。4もそうだが、改めて3に対する認識は改められるべきだろう。通知表に3は「おおむね満足できるレベル」と書かれているのでこれも誤解を招きがちだが、事実として定期テストで40点台しか取れない子でも評定3は普通につく。

次に2。3まで読めばお分かりと思うが、2は「かなりヤバい」。態度など勉強面以外に何かしら問題を抱えている、という評価と思うべきだ。事実として複数個2がつくと、残りがすべて3であっても公立高校受験には黄色信号がともる。偏差値45未満の高校が「挑戦レベル」になりかねない。2がつくと「成績が悪い」と感じるとは思うが、実態は想像以上にひどい評価と思うべき。私の言い方だと「3も碌に取れないやつ」という評価の言葉になる。

最後に1。不登校などやむを得ない事情は除いて考える。まともに学校に行っていて1がつくのは「問題児」だ。評価できる項目が一つもないのだから(事実、評定1は全ての項目の評価がCのときしかつけられることはない)。まずもって全日制の公立高校は無理。私立高校であっても断られることが多い。数値化はしないまでも内申点は私立でも評価対象になっているのだ。1がついている場合、行ける高校は相当程度制限される。「通える高校があれば感謝するレベル」、それが1という評価だ。

そして大事なこと。その評価を突き付けられた子たちがどう感じ、どう行動を変えられるか。それが大げさな言い方かもしれないが、子供たちの人生に突きつけられたわかりやすい課題と言えよう。そしてその課題にどう向き合うかは100%子どもたちに委ねられているし、委ねなければならない。「気にしない」のなら、それで仕方がないし、「変えていきたい」と本気で思うのであれば、きっとどこかで結果は出せる。

かように成績表は大事な子どもの指標だ。この冬の間、塾生にも徹底的に向き合わせる覚悟だ。

におか塾は、尼崎市立花町の「勉強を鍛える学習塾」です。

お問い合わせはこちらまで

タイトルとURLをコピーしました