試験勉強を通じてもいろいろなものが見えてくる。
試験期間の今、私はあまり指示を出さないようにしている。というより出したくない。
定期試験というのはありがたいもので、「強くなる」ためのヒントを数多く与えてくれる。それを活かさない手はないと思うからだ。
まず第一に期限が明示されている。日程が決まっているのだから、自分は「いつまでにすべきか」がわかりやすい。時間に追い立てられる経験もできる。
次に試験範囲が明示されている。「何をすべきか」がわかりやすい。
さらに、結果が数値で現れる。点数であり順位であり、学校内での偏差値も出してくれる。「目標値」が定めやすい。
これらの条件を示しながら、「自分は何をすればいいのか決めなさい」というのが、ここでの私の取るべきスタンスだと思っている。
もちろん、全員にそれができるとは思わないし、考えた結果がてんでダメな代物であることもある。独りよがりなやり方になっていることだってありうる。その時は「これだけでいいの?」などとさらに考えるヒントを提示することもできる。
テストと聞いて目を輝かすような子はいないと思うが、せめてテストというものの持つ正の側面とでもいうべきものを、私はしっかりとらえて塾生たちが強くなるための栄養に変えさせたい。
塾生諸君、試験というのは意外といいものだぞ。