繰り返しの重要性

いきなり結論から入りますが、勉強の基本は「繰り返し」です。しつこいほどの「繰り返し」です。

中学生指導の中でもお話ししましたが、当塾も新年度は改めて「繰り返し」を徹底します。

では、具体的に何をどのくらい繰り返すのか。繰り返しの結果どのように成績が伸びるのか。それを今回お話ししていきます。

繰り返し

どの科目にも共通していますが、繰り返しのもたらす効果は「基礎事項や知識事項の定着」です。繰り返し確認すること、繰り返し練習すること、繰り返し読むことによって、知識や記憶が上書きされて忘れにくくなる、計算などの処理が速くなる、といった効果が期待できます。特に今の定期テストは問題数が多く、時間が足りなくなることが多くなりがちなので、繰り返しのもたらす効果は大きいですよ。

何を繰り返す?

持っている教材でいいのです。塾に通っているのであれば塾のテキスト、そうでないなら市販の問題集や学校ワークでもいいのです。「1回やったからもういいや」はあまりにももったいない、骨の髄までしゃぶりつくすつもりでテキストを繰り返しましょう。

テキストの問題を全て繰り返す必要はありません。もちろんやってもいいですが、まずは基本問題など、知識の確認の問題を繰り返してみるのがいいでしょう。「もう見飽きた」といえる状態にまでなって初めて繰り返しの意義は生まれます。

どのくらい繰り返す?

これ以上ない明確な答えがあります。「わかるまで、できるまで」です。定期テストの範囲表なんかに書いてあるでしょう?「ワーク、問題集の問題をできるまで繰り返しましょう」って。学校の先生のおっしゃる通りなんです。

数学であれば手が勝手に動くようになるまで、理科や社会なら答えの理由や用語の意味がすべて説明できるまでです。自家薬籠中の物にする、という言葉があります。自分の家の薬箱はどの薬がどこに入っているか、整理してあるのですぐにわかります(昔は薬にラベルや箱なんてありません。すべてただの粉ですから、自分の家の薬箱でないと見分けがつきません)。それくらい自分のものにする、というほどの意味です。テキストの問題をこんな状態にしてしまいましょう。

繰り返しの結果、こんな生徒もいます

ある生徒さんのお話ですが、1学期に20点だった理科のテストが2学期に80点になった人がいます。1学期に数学が「2」だったのが2学期に「5」にもなりました。

思い返すと、同じ問題を何回塾でやらせたことか。平日毎日通ってこられているのですが、それに加えて週末に宿題でも繰り返しを課しました。その生徒さんは当たり前のようにこなしてくれます。結果、どんどんスピードは上がりますし、正確性も高まります。もっと伸びる可能性すら感じさせてくれます。

繰り返しの成果と言っていいと思います。

でもたぶん多くの人にはできません・・・

面倒だからです。結局それが徹底できる人がトップクラス、ある程度できる人は上位、ほとんどできない人が成績「3」程度、そもそも1回も手を付けない人が「2」以下です。

繰り返しを徹底するのは大変です。学力よりも大切な力、精神力や活力が問われるからです。時間もかかりますし、同じことを何度もするのはエネルギーがいります。家事と同じです。家事については近いうちに記事にします。

ですから、この繰り返しは多くの生徒さんができません。たいていの人は途中で手を抜きます。しなくなる日が増えます。いつしか全くしなくなります。気分を変えたくて新しい問題集などを買って手を付けます。あるいは親御さんが買い与えてしまいます。そもそも繰り返す力がないのに新しい本に手を付けたところで何も変わりません。中途半端な問題集が本棚に増えるだけです。きれいなスパイラルの完成です。できないお子さんのテンプレートの完成です。

まとめ

最後に余計なことを言いましたが、できない子というのは得てしてこういうことになります。地道な努力の繰り返しを嫌う子です。仕事でも勉強でもなんでもそうですが、地道な努力を続ける人は「できる人」になります。もしも能力の問題などでできるようになれなかったとしても、周りの人から見れば「応援してあげたい人」になります。結局社会で成功できる人ってこういう人だと思いますよ。

繰り返しは大事です。当たり前すぎるくらい大事です。その当たり前があまりに面倒だからみんなやらなくなるんです。「暗記に頼らない勉強法」「効率の良い参考書ルート」などの言葉に騙されます。その言葉を使う人に騙す意図はないでしょうが、自分に都合よく解釈して結果が何にも出ない人はごまんといます。

繰り返しましょう。しつこく繰り返しましょう。騙されたと思ってしつこく繰り返しましょう。当塾もそれを応援し続けます。

におか塾は、尼崎市立花町の「勉強を鍛える学習塾」です。

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