こんにちは。
英語のお話の続きではなく、少しこんな話題を。
開塾以来、何件か「中学受験を考えているのですが・・・」という小学生のお子さんを持つご家庭からお問い合わせをいただきました。
そのたびに「すみません。うちはやっていないんです」と申し上げなければならなかったのですが、今回、なぜ当塾が中学受験を対象としないのか、少しお話ししようと思います。
私自身に中学受験の経験がない
一番の理由はこれです。
科目指導をしたり、問題を解説したり、といったことなら何とか頑張ればできるとは思いますが、受験指導において一番大切だと思っている「受験を通した経験(失敗も成功も)」を持っていないのが致命的だと思うからです。
受験を経験していないのですから、当然「合格後の中学生活」も経験していません。以前、個別指導塾で教室長を経験したことがありますが、たまにいらっしゃる「私立中学生」の指導に大変苦労しました。今では大丈夫なのですが、当時は何といっても、「公立中学と全く違う学習進度」を理解できていなかったのですから、講師の立場でありながらついていくのでやっとでした。こんな状態ですから、「進学後の中学生活」までを含めたトータルでのサポートが難しいと感じているのです。
公立中学から国立大学に進学出来た経験があるから
最初の理由と逆の内容です。
私自身は中学受験をせずに公立中学へ進学したわけですが、最終的に国立大学に現役で進学しました。
通っていた高校は私立でしたが、よく何人かの先生が「内部生は〇〇だから・・・」と比較してくるのに反発したことを覚えています。結果、外部生クラスの方が進学実績がよかったんですけどね(笑)。
結局、「中学受験するかどうか」が大学受験において大事なのではない、どんな環境でも本人がどれだけ頑張るかが重要なのだ、という思いになったわけです。そしてそれは今現在も全く変わっていません。
これが、「中学受験を指導する」ではなく、「公立中学から国立大学を目指せる指導をする」に意識を向けるようになった理由です。
中学受験を否定はしていません
以上2点が、私が中学受験を指導しない理由です。
決して、中学受験を否定しているわけではありません。
中学受験の勉強は、世間的に「苦しい、子供がかわいそう」というイメージもありますが、一方で勉強が得意な、あるいは好きなお子さんにとっては「楽しい」側面が絶対にあります。また、進学校に通うことが大学受験にとって有利であることも事実ですから、「将来を見据えて大学受験の環境がいい学校へ・・・」とお考えになる親御さんの選択も当然だと思います。
中学受験を目指される方は、指導はできませんが100%応援しています。
ただ一方で、私は「中学受験だけがすべてではない」と考え、自分の信じることを、この塾で力の限り貫きたいと考えています。