今日はライトなお話を。
昨年、2つの漫画作品がドラマ化され、話題になりました。
「二月の勝者 絶対合格の教室」と「ドラゴン桜2」です。
前者は中学受験、後者は大学(東大)受験が題材です。
ここで、ふとした疑問が。
高校受験を題材にした漫画(あるいはドラマ)って見たことないかも・・・
ネットで検索してみましたが、なかなか見つからず・・・。
そこで、今回「何で高校受験ってドラマにならないのか」考えてみます。
中学受験、大学受験は敵が強くてドラマチック
中学受験ですと、「二月の勝者」で描かれた、東京の超難関中(開成や桜蔭、筑波大駒場など)へのチャレンジなどが思いつきそうですよね。関西だと灘や神戸女学院などがそうでしょうか。
大学受験ですと、ドラゴン桜の主題である東大のほか、慶応志望の主人公のお話なんかも読んだ記憶があります。
これらの受験の共通点は何か。なぜ、これらの受験がドラマチックなのか。
それは、中学入試も大学入試も(難関の場合)、「落ちる試験であること」、「一発勝負であること」にあります。また、大学入試は浪人という選択肢もありますが、中学入試だと「全部不合格→公立中学へ進学」なので、やり直しもききません。
中学入試や大学入試を見てみましょう。中学入試は、最難関の中学で、大体3倍少し程度の倍率になるようです。大学入試は、国公立大学の前期日程で大体3~4倍の間くらいの倍率になります。私立だと10倍を超えることもあります(詳しくは書きませんが定員厳格化の影響です)。ドラマや漫画にありがちな「敵が強い」というポイントがここにあります。
加えて、中学受験も大学受験(一般選抜)も「一発勝負の学力試験」で勝敗が決まるので、「確実視されていた生徒が落ちる」「合格可能性20%からの大逆転」など、ドラマチックな展開が起こりうるのもドラマにしやすいポイントだと思います。
一方の高校入試は・・・
では、高校入試はどうでしょうか。
高校入試の場合、公立であっても私立であっても、進路指導がしっかりしていれば、実力相応の高校を出願することになるので、よほどのことがない限り受験校に落ちることはありません。実際の入試結果をご覧になればわかると思いますが、別日程で実施している超難関(灘や国立高校など)を除けば、競争倍率は軒並み1.0~1.2倍程度です。過去には市立西宮高校でも定員割れしたことがあるほどです。結局、「確実あるいはほぼ確実に受かる見込みのある生徒」だけが出願するため、出願の前に勝負がほぼ決まってしまっているのです。
肝心の「試験本番のヤマ場」が少ないのが、ドラマになりにくい原因なのだと思います。受験への取り組み自体は大変でも、「10人受けて1人落ちるかどうか」の試験ではなかなか地味ですよね。
ドラマチックではないからこそ大変
高校受験は「地道な頑張りの世界」です。
それは、高校受験の本質が「本番の試験に合格すること」ではなく、「受験校を下げなくてもいいように普段から努力することに比重がおかれる」点にあるからです。そのために、地道に提出物を守り、地道に復習を続けて定期テストに臨み、地道に授業に参加していく必要があるのです。
地道な頑張りの部分は、ドキュメンタリーにはなっても、ドラマにはなりません。だからこそ、その頑張りは尊いのだと私は思います。
派手な世界ではない高校受験ですが、その分、地に足の着いた努力がものを言う世界です。自分の能力の範囲で構わないので精いっぱい努力し、実りある生活を送ってほしいと思います。
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