今回も前回に続き、小学校と中学校の教科の違いについてお話していきます。
今回は英語です。
表現重視→文法重視
小学校と中学校で英語の教科書を見比べてみると、大きな違いがあることに気づきます。
それは「文法の説明があるかないか」です。
小学校では、「〇〇を伝えるときには英語でどう言うか」という風に、場面に応じた英語の表現方法だけを習います。つまり文法は習わないのです。
これが中学校になると、小学校で習った表現に文法的な説明が加わることになります。
be動詞、一般動詞、3単現のsなどのことですね。
読解が加わる
さらに、中学校の教科書からは、英語の長文を読むことになります。
大半は会話文形式ですが、ときおり難しい表現が説明もなしに入り込んでくることもあります。
「教科書本文を勉強する」という、小学校英語とは違った勉強をしなくてはいけません。
小学校で習った表現はわかっている前提でいきなり始まる
現在、尼崎市では、Here We Go!という教科書を小学校、中学校ともに使用しています。
1年生のUnit1で習得する事項を見てみましょう。
Part1 I’m~. I’m from ~.(主語がIのときのbe動詞)
Part2 I like ~. I don’t like ~.(主語がIのときの一般動詞と否定文)
Part3 I can ~. I can’t ~.(主語がIのときのcanと否定文)
ちなみにUnit2ではこれらの疑問文を習います。
要するに、「これらの表現は小学校で習いましたね。ここではその表現を詳しく見ていきますよ」と言いたいわけです。だから、これらの表現を小学校の時点で覚えていないと、我々世代から比べれば倍以上の内容をイチから勉強しなおす必要が出るんです。
どういうことか。
小学校での遅れが致命傷になりかねないということです。
小学校の間から取り組むべきこと、心がけ
ではどうやって備えていけばいいのでしょうか。
まずは、
教科書に出てくる英語の表現はしっかり覚えましょう
ここでの「覚える」とは、
英語の表現+日本語での意味をセットでわかっておく
という意味です。
読めるのはもちろんですが、英語で書けるようにまでなっているとより効果的です。
語彙力を増やしましょう
小学校の教科書は中学校と違って単語コーナーがあまり充実していません。
市販の英単語帳などを使うのもいいでしょう。
覚える際にはターゲットを絞りましょう。
例えば①身近なもの(名詞)、②月や曜日、季節、③数字、④haveなどの基本的な動詞、といったあたりから始めるといいのではないでしょうか。
こちらも英語で読めるようになるだけでなく、書けるようになっていると申し分ありません。
ゆっくりでいいので文法用語に慣れる
先にお話しした通り、中学校になると、文法を習うことになります。
いきなり話を聞いて「何これ?」となってしまって遅れをとらないよう、小学校の間に少しづつ文法用語に触れさせるのは効果的です。
といっても、小学生はまだ国文法を習っている最中なので、やれ形容詞だ代名詞だ冠詞だといってもわけが分からないかもしれません。
なので、「こういう用語なんだって」と教えてあげる程度で最初のうちはいいと思います。
最後に
以前書いたことがあるのですが、英語という教科(ここでは中学以降の)には、語学力だけにとどまらず、勉強の様々な要素が詰まっています。
英単語などの暗記・・・社会や理科に通じます。
文法の理解、解釈・・・国語や数学などの論理的、抽象的思考や応用力に通じます。
読解など内容把握・・・国語をはじめ、全科目の文章題に通じます。
他にも「作文、表現」や「聞き取り、会話」など、英語の勉強を通じて身につく力は幅広いのです。
英語の成績のためだけではもったいない、勉強の基礎体力作りのためにも、少しづつ取り組ませてみてはいかがでしょうか。
におか塾は、「ハイレベルな勉強がしたい」、「難関高校進学を目指したい」尼崎の少人数指導学習塾です。
ぜひお電話(06-6415-7898)、メール(niokajuku2021@gmail.com)、お問い合わせページまで!