公立中学校からの大学進学①内部進学

こんにちは。

例年よりずっと早い梅雨入りのうえ、気温もかなり高い日が続きます。

今回のタイトルは「公立高校からの大学受験」

当塾は小、中学生を対象として指導していますが、最終的には「大学受験を視野に入れた勉強を意識してもらうこと」を指導の根幹にしています。

2020年度、大学進学率は54.4%に達しました。18歳人口の半数以上が大学へ進学する状況がここ数年続いています。

今、保護者さんの中にも、将来は大学進学を見据えていらっしゃる方、多いと思います。

大学進学のためにはどのような道筋があるのかをみてみましょう。

大きく分けると2つです。「受験による進学」と「内部進学」です。

内部進学をするには、付属の中学や高校に入学する必要があります。そこで所定の成績を修めていれば、系列の大学に進学できる流れですね。

対して受験をする場合、これは一般入試や学校型選抜、総合型選抜など多彩な方法がありますが、細かいお話はひとまず置いておいて、「高校進学→大学受験」というルートですね。

では、このような大学進学へのアプローチはどのようなものがあるでしょうか。

今回は内部進学にスポットを当てます。内部進学を目指す人のとるルートは以下の通りです。

①中学(学校によっては小学校もあり)受験をして系列校、付属校に入学する

②高校受験で系列校や付属校を受験し、入学する

大まかに分けるとこの2つです。

細かくなりますが、①および②の方法で、付属校ではなく、大学の提携校に入学する選択肢もあります(例えば、啓明学院(神戸市)はほぼ全員が関西学院大学に進学しますし、帝塚山学院(大阪市)には「関学コース」というコースがあります)。

当塾では中学受験は扱っていませんので、主に②のルートがメインのお話になりますが、まずは内部進学を目指すルート全般について、メリットとデメリットを見ていきましょう。

内部進学ルートのメリット

・大学受験がいらない

何といってもまずはこれでしょう。特に付属校では、大学卒業までを視野に入れた教育を中学から10年一貫で実施していますので、のびのび学びながら、進学に備えることができます。高校から入学した場合でも同様に、高校から大学卒業までの7年間を、実りある大学生活を送るために過ごせることは大きなメリットと言えます。

・付属校独自のカリキュラムでほかの高校とは違った学びが得られる

これも上記のメリットと合わせて大きなメリットと言えます。大学受験を意識して高校生活を送ろうとすると、どうしても高校の3年間は勉強を中心とした時間になります。一方、付属校の場合、語学留学やホームステイ(今はコロナの影響でどうなっていくか不透明ですが)、公立高校ではあまり行っていない部活動(関学の場合はアメリカンフットボールなんかがそうですね)が経験できるなど、勉強以外にも大学生活を見据えた様々な教育プログラムや課外活動も魅力です。進学校ではないため、授業進度もそこまで早くはありません。

内部進学のデメリット注意点

・進路が限定される

当たり前と言えば当たり前ですが、進学先は系列の大学です。そのために入学したのですから問題はないように思えますが、中学、高校の間に将来の目標が変わったりした場合に大変です。例えば医者になりたいと思った場合。近畿圏の私立の総合大学で医学部医学科を持っているのは近畿大学だけです。関関同立には医学部はありませんし、近大以外だと、関西医科大や兵庫医科大などの単科大学や医療系の総合大学だけになります。ですので、内部進学で医学部に行くのは限りなく難しいのです。このように、進学先の大学の学部組織によっては、希望の学問が学べない可能性があります。

・成績をキープしないと進学できない

メリットの点で、受験が必要ないと言いました。では、適当に6年間ないし3年間を過ごせば大学に進学できるのか、というとそういうわけではもちろんありません。各高校によって違いますが、進学には「定期テストが年間平均○○点以上」というような基準が設けられており、それを満たさないと進学が認められません。進学校のように進度が極端に早かったりということは少ないかもしれませんが、付属校の場合、教育プログラムやカリキュラム自体が高度だったり深かったりしますので、学校の授業にしっかりついていくのは決して楽ではありません。

・他大学受験をしようと思ったときに大変

一番目のところでもお話ししましたが、系列の大学に希望の学部がなかったり、国公立大学への進学を希望するようになった(理系学部でよくあります)、など、内部進学以外の進路を考えることになったときが大変です。これには2つの側面があります。1つは、付属校は「進学校」ではないので、大学受験を意識したカリキュラムはなく、学校が受験をサポートしてくれないことが多いのです。特に国公立大学や医学部の受験は尋常ではない難しさですので、塾や予備校に通うなど、自分自身で勉強の環境を作る、浪人も視野に入れるなどの覚悟が必要になります。2つ目は、他大学進学に対する学校側の姿勢です。学校によっては、「なぜ系列の大学ではなく○○大学へ進学を希望するのか」を作文にして提出し、了解をもらわなければならないところもあるようです。認められたとしても、その時点で系列大学へ進学する権利は放棄することになります。学校側からすれば「どうして自分のところの大学へ行くのが嫌なの?」と思うでしょうからね。一方で、系列大学への進学の権利を持ったまま他大学を受験でき、実績を出している学校もあります(近大付属や大阪桐蔭(大阪産業大学の系列校)なんかがそうですね)。このあたりは、学校がどういうスタンスなのかを情報収集する必要があります。

いかがでしょうか。次回は一般入試で大学を受験する場合を考えます。

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