塾の授業風景
当塾では、中学生、高校生が学年の隔てなく同じ空間で勉強する(小学生だけは別時間)。
そのため、中学1年生が文字式を習っている横で2年生の連立方程式の説明が行われていたりする。習ったばかりの文字式がふんだんに使われた計算式が、隣のホワイトボードにびっちり書かれていたりするのだ。当然理解なんかできなくて大丈夫だが、何となく「あ、文字式でこんな計算するのか」と思ってくれると、1年後に活きる。これは英語でもそう。理科でもそう。1年後、2年後の自分の見るものがそこにはもうあるのだ。
学年の壁がないメリット
何も下の学年に対してだけのメリットではないと思っている。入試や実力テストを控える3年生には格好の復習の機会にもなる。他の教科の勉強をしながらでもいい。「あ、そういえば光合成って・・・」や「そういえば光の進み方って・・・」といった感じだ。下の学年の勉強内容の話は知識を思い出す、考え直すトリガーになる。
これは決まった時間に決まった学年の勉強を進める集団授業、ある程度隔離された環境で自分の勉強に集中する個別指導、どちらにもないメリット、好機だと思っている。ある意味では、集団授業よりも集団的だと思っているし、個別指導よりも個別的だと思っている。
もっといい環境へ
今もまだ、よりよい指導に向かうための試行錯誤は続いている。今の形式がもたらすであろうメリットがさらに活きる道はないか、もっと生徒が自主的に動ける環境を作れないか、この考える気持ちがなくなったら、私は終わりだと思っている。
一番の優先は生徒一人ひとりの成長だ。それは当たり前すぎるくらい当たり前。ただ、私は少々欲深い人間なので、生徒の成長を栄養に変え、自分の実りも高めていきたいと毎日毎晩考えている。