夏休みは中盤に差し掛かろうとしている。
当塾も「夏休み学習」と称して教室開放時間を増加し、生徒によってはほぼ毎日顔を出してくれている。
1学期の通知表を見て、「やった!」と喜ぶ人もいれば、「このままではマズいかも…」となっている人もいるだろう。
今回からは「マズい」方にスポットを当てたお話。
通知表に2以下がついた場合のお話だ。塾の立場からお話ししていきたい。
進学塾のリアル
進学塾といわれる塾のホームページ等を見てもらえればわかると思うが、入塾基準に「成績が3以上であること」と書かれていることがある。2や1がついていると入塾できないわけだ。
なぜか。
複数の塾のホームページを見てみた結果、以下の傾向があると判断されているためだと思われる。
一言でいう、指導が難しい
成績2以下というのは、言ってしまえばこういう評価をされているのだ。
点数がよくないのもあるが、それに加えて、「授業態度、提出物の期限など、普通にやっていればできること」ができていないとの評価(通知表ではC)である。
「学校じゃない、塾なんだからそういう生徒こそ何とかしなきゃいけないんじゃないのか」という声があるかもしれない。
だが実際のところ、塾の指導の現場は常に「時間不足」という現実にさらされ続けている。学校で週に4時間くらい行われている各教科の授業を、塾では週に1回、2時間くらいで行っている。効率が求められる現場なのだ。
そこに「学校の授業にもまともについていけない、参加できない(しようとしない)」生徒が来ても、塾は何もできない。何もできないだけならともかく、ほかの塾生の授業に支障をきたされては困る。これが進学塾の考え方だ。だから進学塾では、成績3未満の生徒は断られてしまうのだ。
受け入れている塾の考え方
もちろん、成績2以下の生徒を受け入れる塾もある。
「逆転」「成績大幅アップ」「勉強の仕方を教えます」などなどが宣伝文句の塾だ。
この手の成績下位の生徒を受け入れる塾の考え方はこんなところだ。大別すると2つ。
「どんな子でもがんばれば伸ばせる」という理想に燃えた塾
「耳に心地いい宣伝文句でとりあえず月謝をもらえればいい」という考え方の塾の2つだ。
前者であればいいのだが、後者に当たるとまず成績は伸ばせない。
もちろん向上を果たせる子もいる
もちろん、成績が2以下だからこの子はまるでダメ、と言い切ることなんてできはしない。私が見てきた生徒の中にも、「2だった数学が5に」、「1だった英語が3に」という例はある。伸びる例はあるのだ。ただし、条件はある。
回を改め、当塾での成績に対する見方などをお話ししたい。