理解の本質

勉強がわかる、科目の内容が理解できる・・・。

授業の現場(学校でも塾でも)だと「わかった?」「わかりました」という会話は普通にあるでしょう。なのにテストになると点が取れないのはなぜでしょうか。

私個人は、「わかった」「理解できた」の意味がそもそもお子さんには理解できていないところに原因があると思っています。

この状態から脱却するには、どのような状況になれば「理解できた」のかをわかっておくことが必要です。具体的な科目や内容からお話ししてみましょう。

一方向でしか答えられないのは「理解」ではない

「江戸に幕府を開いた初代将軍は誰ですか?」と聞かれたら、大部分の生徒さんは「徳川家康」と答えると思います。

「1から20の整数の中で、素数はどれですか?」と聞かれたら、「2,3,5,7,11,13,17,19」と今の中1生であれば答えられると思います。

これだけを見て「この子は徳川家康がわかっている」「この子は素数がわかっている」と考えるのは早計です。本当にわかっているのか知りたければ、質問を変えてみましょう。

「徳川家康ってなにをした人?」「素数ってどんな数?」と聞いてみればいいのです。

最初の問題を答えられたお子さんであっても、大部分のお子さんは説明ができないと思います。

これを私は「一方向でしか考えていない状態」と呼んでいます。先生から説明されたことや教科書などに書かれていたことを聞いたり読んだりして、字面だけ頭に入れた状態のことです。これは「理解」とはいいません。

理解を完璧にする方法といっても、話は単純ではありません。私が考える方法をふたつお話しします。。

自分の言葉で理解する

「先生から教わったことを自分の言葉で理解する」ができるように心がけてみましょう。

先生から教わった際に「つまり〇〇っていうことですよね?」と返せるようになれれば上出来だと思います。これができると、「違うよ、△△っていうことやで」というように問答ができるので、対話を通じて理解を深める効果もありますし、教える側もお子さんの頭の中をのぞきながら指導ができます。考え違いをしていれば正すこともできます。

とりあえず「わかりました」と返事されるよりもどんどん問い返してもらう方が、少なくとも私は「見どころのある子だ」と考えます。

語句、問題、解答の説明をさせる

これは小さいお子さんには難しいと思います。どちらかというと中学生以上向けです。

私の場合、生徒さんが正解を導いても(計算などの単純な問題を除いて)「なんで?」と聞くことが多いです。その瞬間の生徒さんのいやそうな顔といったらありませんが(笑)

社会や理科でもそうです。例えば「促成栽培」という答えを書いたとしても、「じゃあ促成栽培って何?それしたらなんかいいことあるん?」と問い詰められます。皆さん凍り付きます。結局のところ、「促成栽培」という言葉だけ覚えればOKという安直な態度をとがめだてているわけです。

ただ、この説明ができるようになると学力は飛躍的に上がります。時間はかかりますが、私はこの点をしつこく指導するよう心がけています。「別に知らなくてもいいやん」というような態度で来られるとカミナリが落ちます(笑)

理解は大切

この「理解」のプロセスは勉強だけに限りません。大人になっても大切な要素になります。仕事をするとき、他人と会話をするとき、この習慣を持って臨める人とそうでない人の間には大きな違いが生まれます。正しい理解に向け、当塾もこれからどんどん力を入れます。

におか塾は、尼崎市立花町の「勉強を鍛える学習塾」です。

お問い合わせはこちらまで

タイトルとURLをコピーしました