これまで4回にわたって、教材についてのお話しを続けてきました。
今回を最終回とし、当塾での教材の扱いと、教材全般についての考えについてお話しします。
小学生
当塾は中学受験を対象としていませんので、公立中学への進学をメインに据えています。ですので、お子さんの現状の学力、進学後のお子さんのイメージを勘案して教材を選定します。
現在通塾いただいている小学生のお子さんに関してもそうで、学校についていくことを第一に考えて準拠教材を使用しているお子さんもいらっしゃいますし、準拠教材では物足りないと判断して中学英語の教材や標準テキストを使用しているお子さんもいらっしゃいます。
受験や定期テストがない分、勉強の目的があやふやになりがちなのが小学生ですので、目標を明確に設定し、必要なテキストを選定する形をとっています。
中学生
中学生の場合ですが、こちらは進路目標や現在の学力から逆算してテキストを選定するようにしています。
公立高校を目指す場合、内申点(=学校の成績)を第一目標にすることになるので、準拠教材をベースに使用することになります。問題演習量をキープするために準拠教材を使用せず、標準テキストで進める生徒さんもいます。難関私立などを目指す場合は内申点が重要ではない(基礎学力が高い場合が多いので、準拠教材で時間をとるのがもったいないという事情もあります)ので、難関校向けテキストを導入することもあります。
いろいろ言いましたが、簡単に言ってしまうと「生徒さんの目標に合わせてテキストを選定する」ようにしています。
教材についての考え
多くの塾(特に進学塾)では、1教科につき複数冊のテキストを導入しています。
理由は単純で、「1冊で全てをカバーできるオールマイティなテキストなんてない」からです。
ただ、私の考えは若干違っています。
まず大事なのは1冊のテキストを徹底的にやりこむこと、使い込むことだと考えています。そのうえで2冊目以降が必要なのであれば導入すればいいと思っています。
これは何冊も買ったらもったいない、とか教材費が高くなりすぎるとか言う問題ではありません。
高校進学後の勉強を見据えているからです。特に大学受験に当たっては市販の参考書や問題集に頼る場面が多くなります。塾や予備校にはテキストがありますが、それだけでは足りないですし、何よりも大学受験の場合、高校受験とは逆で塾テキストより市販の参考書の方がよいものが多いからです。
このとき問題になるのは、参考書の使い方です。1回だけさらっと流して「終わった」では身につかないですし、あれやこれや手を出してしまって(書店で買えるので簡単に新しい本に手を出せますからね)消化不良に陥るリスクもあります。これは恥ずかしいですが受験生時代の私のお話です。
できる限り小学生、中学生のうちから、問題集や参考書の正しい使い方に触れてほしいというのが当塾の方針です。
次回は新学年スタートに合わせ、学力にスポットを当ててお話をします。