小学3年生との授業での一コマ。
「先生、ゲリラとかの雨が降るのは海の上で雲ができたりするからですか?」と急に聞いてきた。
私はというと少し面くらい、「そうやな。それもあるし、気圧配置の問題もあるしなあ。」と答えると、「気圧?」と聞いてくるので以下云々。気が付けば風が吹くメカニズムの話までしていた。
ずいぶんと好奇心が旺盛だなあと感心する一幕なのだが、近ごろはこの手の好奇心が旺盛な子が減ったような気がしている。そこで、子供向け(小学生から向け)の理科事典をいくつか紹介してあげた。お迎えに来られたお母さんに早速、「これ教えてもらった!」と私が書いた事典名のメモを見せている。
子供の可能性は無限、子供のエネルギーは無限と言われることがある。それは、子供の持つ能力の大きさが無限大であることも一つかもしれないが、もっと言えば好奇心の向く方向が全方位になる可能性を含んでいることと思っている。理科だけでなく社会、小説、さらには「なんで先生はそんなに計算が速くできるの?」といった疑問に至るまで、自分の心のおもむくまま、疑問をもって疑問をぶつけ、答えを一生懸命探す姿の中にこそ、その子の持つ無限の可能性が見える気がしてならない。
好奇心の向くものはどんどん向ければいい。そこに何かしら一貫性を求める必要はない。理科の話をしていたと思ったら、急に歴史の話になったってかまわないのだ。その知識欲、もっと言えば知識への飢えとでもいうべきものが、子供たちを大きく育ててくれる。
私のような人間、あるいは親御さんのような大人の方へ、この好奇心の芽は摘んではならぬ。できる限り答えてあげてほしいし、もしできるのであれば、そこからさらに考えを広げてあげられるような面白いお話をどんどんしてあげてほしいと心から願っているし、私もそうしていくつもりだ。