姿勢は点に通ず。
むろん、孟子の「至誠天に通ず」を捩ったものだ。
勉強には姿勢が大事だという意味で考えたものだが、我ながら言いえて妙だと思う。
勉強ができる生徒というのは、得てして姿勢がいい。
勉強を見ていると、ひじの上に頭をのせたり、甚だしきは伸ばした左腕(利き腕と反対という意味)に頭を置き、机と垂直な顔の角度で問題を解いたりしている。
久々に大カミナリを落としたが、なかなか改まる様子を見せない場合、やはり返ってきたテストの点は振るわないことになった。
考えてみれば、スポーツなどの運動は言うべくもなく、書道や茶道、華道などの文化活動においてもそうで、美しい姿勢によって、高い質を持った動きや作品は完成する。
この姿勢に対して、これからはうるさく言っていくことになる。
「疲れているから・・・」「だるいから・・・」など言い訳は千万あろうが、その言い訳が行動を惹起している以上、勉強に限って言えば点や成績が向上することは断じてない。
入塾当初は全く振るわなかった塾生が、最近になって健闘を見せるようになった。何か変化があったのか、と考えて眺めてみると、入塾当初(3年以上前)に比べて明らかに姿勢がよくなっている。
姿勢ごときで何か変わるのか、と思われるかもしれないが、変わる。
逆に慣れからか、姿勢に乱れが生じた塾生はやはり振るわなくなった点が見え始めた。
これを正していけるかどうか、ここが勉強道を標榜する私の仕事だと心に誓った。