2024年11月4日 応用問題のクッションと論理思考

中学生

応用問題、発展問題と銘打たれた問題がある。

どの科目にも存在するのだが、数学が一番わかりやすかろうと思うので、数学を例にとる。

数学における「簡単な問題」とは何か、と言うと、計算問題などが頭に浮かぶかもしれない。

だが私は、簡単な問題は「ダイレクトに答えられる問題」のことと定義している。

ダイレクトに答えられる問題とは何か。

それは、問題の図や式を見ただけで答えにたどり着ける問題だ。

三角形の絵が描いてあって、角度が2つ書かれていて残りの角度aを求めろ、と言われれば、180度から二つの角度を引けばいい、とすぐにわかる。この類の、何も考えなくても図などを見ただけですぐに処理できる問題が、「簡単な問題」だ。

では、応用、発展問題とは何か。

答えは簡単。

「ダイレクトに答えにたどり着けない問題」だ。図や式を見ても、すぐに答えを求めることができない問題だ。

例えば、辺APの長さは?と聞かれても、それを求めるためにABやBPといった他の辺の長さがわかってからでないと答えられない問題がある。

問題と答えの間にある、「ここが求められないと答えられないポイント」が存在する問題が応用、発展問題と言える。

このポイントのことを私は「クッション」と呼んでいる。

そして、入試問題などの難問と呼ばれる問題は、このクッションの数が多い問題を指すことが大半だ。

超難関校と呼ばれる学校の問題だと、このクッションが4つも5つもあることだって珍しくない。それが仮に計算問題であったとしてもだ。

さらに高校に行くと、そのクッションを自分で用意して説明していくことまで求められる。

このクッションを一つずつ明らかにし、解きほぐしていける力が、難関校受験には必須だ。

では、それができるにはどうすればいいか。

数多く問題をこなせばいいのか、と思うかもしれない。もちろんそれは必要なことではあるが、それだけでは足りない。

もっと必要なのは、常に「どうすれば正解にたどり着けるか」を考え続ける、思考訓練にある。

思考を繰り返すうち、「ここがわかれば」に気づく。「でもこれだけでは足りない。ここもわかれば」と気づく。かたい表現を使えば、「論理思考」が出来上がる。面白いもので、これができるようになれば国語も英語もわかるようになる。全教科勉強できるようになっているなんてことも珍しくない。

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