昨日の話。
中学3年生の塾生が、こんなことを言ってきた。
「これから18時半から22時まで来てもいい?」
引退の遅い部活のため、今週から部活のない生活が始まった子なのだが、その子曰く「帰ったら塾行く前に寝てしまうから、寝てしまうくらいなら塾行って勉強する」と決めたそうだ。親に相談せずに自分で。
補足になるが、当塾は部活動がある子のことを考慮し、勉強時間を18時半から21時と19時半から22時の2パターンに分けている。
要はこの塾生は、「早い時間帯の開始時刻に来て、遅い時間帯の終了時刻に帰る」ことを選んだわけだ。
えらいと思う。
それは、長時間塾に来ることを選んだからではない。
それは、帰ったら寝てしまう自分自身を見つめて、それを改善しようとする強さの方にある。
もっと言えば、その改善の場に塾のような他者の力を使おう、と考えられる強さの方にある。
むろん私は大歓迎する。
今、私は目下伝えていきたいことがある。
それは「強い人間になること」。
決して「点数や偏差値が高い」「運動ができる」ことにはない。青臭いが「人間の力」が高い人間を目指してほしいということだ。
その一歩が、「自分の弱さに向き合える」ことにある。
いずれこのあたりの話は考えがまとまり次第文章にしていくが、昨日の塾生にはその「強い人間を目指せる」萌芽があったように思う。
私は仕事上、勉強という道具でしか伝えられないが、勉強を通じて「強い人間」を目指させたい。
迂遠なようだが、結局のところ、その強さを身につけた子は点数が上がる。入試も大抵うまくいく。時の運やなんかで入試ではうまくいかなかったとしても、その後の人生で勝つ可能性が高い。
それを信じて今日も「強さ」を伝え続けたい。