2024年10月14日 ありがたみわかり機

中学生

先日、ドラえもん役などで活躍された大山のぶ代さんが亡くなられたとのニュースがあった。

子供のころから見ていたためか、今でもドラえもんイコール大山さんの声であり、亡くなられたのは大変に残念に思う。

ドラえもんというと、もちろん様々なひみつ道具が登場する。

タケコプター、どこでもドア、タイムマシンなど。

ただ、大人になった今、私が一番印象に残っているひみつ道具がある。

ありがたみわかり機(カタカナだったかもしれない)だ。

ボタンが一つついた箱みたいな道具で、「もの」の名前を言いながらボタンを押すと、押した人の周りからその「もの」が消えてしまうのだ。「空気」と言いながら押すと周りから空気が消えてしまう。そんなことをしたら死んでしまうが。

この道具の効果は、なくなってしまうことでそのもののありがたみがわかることにある。

当時も今もそうかもしれないが、望めば大概のものが手に入る現在だからこそ、「ない」ことのありがたみを感じなくてはいけない。しかも、代わりのものがどんどん現れるから、今欲しいものがなくなっても、あまりダメージを負うことはないのだろう。

かろうじて残っているのは親の恩だろうか。

「親孝行したいときに親はなし」という。

親がいなくなって初めて、その恩の山より高いこと、海より深いことに思い至るということだ。

幸い私の両親は健在である。

恩に報いるなど、とんでもないことだが、わずかでも返せるよう、少しでも親孝行しなくては。

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