ゴールデンウィーク中に考えたことを一つずつお話ししていきたい。
昨日は愚痴をSNSに投稿する先生について考えたことをお話しした。今日はもう少しポジティブな話題について考えたい。
塾で教えるうえで避けて通れない問題は「どれくらい教えるか」だ。手取り足取り教えるか、ある程度突き放して自分で考えさせるか、そもそも「ある程度」とはどの程度か、などなど。はっきりとした答えを用意できたわけではまだないけれど、今の段階での考えをお話ししたい。
連休明け、最初に指導に当たった生徒とこんな話をした。
「俺が言う方法が君に当てはまるかどうかはわからない。今、君の場合毎週の単語テスト、その他の教科の勉強、部活動、プライベートなどの環境の要素、自分の性格タイプの要素などがあるのだから、自分で自分のことをよく考えてペースを決めなさい。」という趣旨の話だ。
当塾はかなり変わった形式だと思っている。個別指導の要素、集団授業の要素、昨今はやりの自立型学習塾の要素、いろんな形態の指導方法の中から適宜必要な方法を選択して指導することにしている。がっちりと決まった指導法を押し通すよりも個々の生徒の状況に柔軟に対応したいと考えるし、かといって全然進まない生徒の勉強ペースに迎合することもしたくない。手取り足取りの指導で受け身一辺倒の生徒も作りたくないし、かといって自由放任にもしたくない。
ここからはこれから目指したい塾の形のお話。
コンセプトは、多くの教育関係者が言うのと大きくは変わらない「教えすぎない指導」。
ただこれは相当難しい仕事だと思っている。個々の生徒のことをかなり深くまで把握しないといけないし、時として「不親切だ」と思われるリスクもある。だから教えすぎないけれども話はいっぱいしていく。勉強に関係あることだけではない。教育畑だけを歩んだわけではない自分だから言えること、人生の先輩としてカッコ悪いことであっても必要だと思ったらすべてを話したい。できれば生徒からもどんどん発話してほしい。それを促すような対話もどんどんしたい。でも肝心の勉強内容については詳しく教えすぎることは避けたい。生徒一人ひとりをじっと見つめながら、特にその頭脳が動いている様子を見つめたい。成長が見えたらすぐに認めてほめたいし、まずい傾向があったらしつこく説教していく。生徒には泥臭くしつこい努力を強いるのだから、私も泥臭くしつこいかかわり方を続けたい。
とりとめがなくなるのでここまででお話は止めるが、地道に日々成長していきたいものである。生徒も私も。