進学における「数字」の見方①内申点

こんにちは。

今回より、数字の見方についてのお話をします。

今回は「内申点」について。兵庫県の特徴を挙げながらお話ししましょう。

兵庫県の公立入試は内申点が重要

兵庫県は他県に比べて内申点の比重が高いのが特徴です。

内訳は内申点250点:当日の試験(学力検査と言います)250点=1:1です。

これだけ見ると突出して高いようには思えませんが、兵庫県の特徴はこれがすべての公立高校入試に適用される点にあります(推薦入試や特色選抜は別です)。

例としてお隣の大阪府を見てみると、高校によって内申点と当日入試の比率が7:3~3:7と5段階に分かれています。例えば文理学科の高校(北野高校や天王寺高校など)では3:7となり、当日試験の点数の方に比重が置かれます。簡単に言うと進学校ほど内申点の比率が下がります(とはいっても比率が下がるだけでトップ校を目指す生徒は全員内申点が高いんですけどね)。

一方兵庫県の場合、全ての高校で5:5です。神戸高校や市立西宮高校であっても変わりません。

実技教科重視の兵庫県

兵庫県では内申点の計算は、

英数国理社→5段階×4=100点満点

実技4教科→5段階×7.5=150点満点

計250点満点で計算されます。

実技4教科については主要5教科よりも重視されて計算されます。

特に上位の高校を目指す場合、この実技教科での点差は大きなハンデになってしまいます。

内申点の計算時期

中3の2学期までの成績を基準に算出されます(理科や社会などでは1,2年の成績も参考にされます)。

ですので、12月の進路懇談の段階で、ある程度内申点の計算は出来上がっていると考えていいでしょう。担任の先生もその数字を頭に入れて懇談に臨んでいると思っておきましょう。はっきり言うと、担任の先生が「〇〇高校は難しい」と言う場合、「内申点から考えて〇〇高校は無理です」と言われている、と考えておきましょう。

では、なぜ「内申点から考えて〇〇高校は無理」と言えるのか、考えてみましょう。

内申点のハンデをはね返すのは至難の業

ある高校を目指すとして、ボーダーラインよりも内申点が15点足りない場合を考えてみましょう。

そうなるとボーダーラインの生徒よりも学力検査で15点以上多くとらないと並ぶことができません。

ただ、この15点というのは、試験の点数でいうと30点分に相当します。学力検査では5教科×100点=500点満点を半分に圧縮して250点満点としていますので、500点満点のテストで考えると30点分多くとらないといけない、という風に考える必要があるのです。配点を考えると10問くらい上回らないといけません。

「頑張って取りますよ!」と意気込むのは大いに結構なのですが、相手は同じ高校を目指す生徒です。自分よりレベルが上の相手です(内申点がボーダーより低いのですから)。本当に取れますか?

内申点を重視した受験戦略を

繰り返しますが、兵庫県の公立高校入試は内申点が超重要です。特に3年生の皆さんはこの1学期から勝負が始まっている、と考え、内申点を意識しないといけません。

幸い兵庫県は他府県と違い、1,2年生の成績をダイレクトに内申点として計算しません。3年生の今からでも取り返すチャンスはあります。テストの点数や授業態度含め、進歩した姿を見せつけるつもりで日々の学習に取り組みましょう。

また、ボーダーラインについても情報収集を開始しましょう。公立高校入試の場合、高校の位置づけが固定化されがちなため、学校の統廃合など、よほどのことがない限りボーダーラインが変動することはありません。大体の目安でいいので情報を集め、まずは1学期の成績でそれに近づけるようにしていきましょう。

次回は学力検査、学力試験のお話をしようと思います。

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