こんにちは。
2回にわたり、1学期のうちに心がけた方がいいと思うお話を、小学校低学年、高学年に分けてお話ししてきました。
ここからは中学生の1学期のお話し。1年生のお話から始めましょう。
小学生の内容で不安なことがあれば今のうちにつぶす
1学期の間にしておかないとまずいのは、「小学生の間に不安だった内容があれば、1学期の間に克服してしまう」ことです。
中学生になってからテストの成績などがひどい、となって塾などへ相談に来られるご家庭の場合、ほとんどはこの部分に問題を抱えていることに原因があります。
具体的な内容を科目ごとにお話ししましょう。
算数→数学
算数における計算の知識は「正負の数」から早速必要になりますし、単位計算や文章を式に変える力は「文字と式」や「方程式」で必要になります。
まだここまでしか進んでいないうちに基本の計算や単位計算を自分のものにしておきましょう。2学期まで放置していると「比例・反比例」に進んだ時には手遅れになります。文字を「変数」「定数」などと区分けする数学的な概念や知識などを学ぶようになった場面で大混乱になって手が付けられなくなります。
英語
もっと大変なのは英語です。英語そのもののお話は何度もしてきましたが、大切なのは「単語暗記や文法知識」といった、中学生ならではの勉強へとシフトしていくのについていけなくなってしまうと、1学期の段階で英語学習は破綻してしまう危険性を理解することです。
1学期でまだ内容が易しいうちに「単語暗記」「文法理解」のクセを付けておかないと、どんどん増えていく単語量や知識量を前に勉強が追いつかなくなります。
国語
国語の場合は、文章内容が難しくなるだけではなく、求められる知識量が大きく増えるのが問題です。
漢字、文法、国語常識に加え、1年生の段階から古典に触れることも始まりますので、歴史的仮名遣いなど古典知識も加わります。覚えないといけない漢字などの知識も、量が増え、内容も難しくなります。加えて(先生によりますが)小テストで確認が行われ、成績に反映されます。
読解力をすぐに付けるのは不可能ですが、まずは小学生レベルの問題でもいいので、問題への対応の仕方を身に着けなおさないといけません。漢字についても、小学生レベルからでいいので「書いて覚える」「読んで覚える」などの覚え方の確立を早く行わないといけません。英単語と一緒ですね。
理科・社会
基本的には、小学校高学年で習った内容をさらに深く掘り下げていくのが中学の理科社会だと思っておきましょう。授業の内容が理解しにくいのであれば、家に帰ってから教科書を読みなおすなど、理解を補う方策をとらせなくてはいけません。
逆に小学生の時に理科や社会が好きだったお子さんであれば、教科書を先へ先へ読ませるのもお勧めです。ただし、問題を解くなどして知識を使う機会を確保する練習はしっかりさせておきましょう。小学生の時には、理科や社会を問題集で演習する習慣はあまりなかったのではないでしょうか。理科も社会も結局は英語や数学と同じで練習が大切なんだよ、と認識できれば、他教科の勉強にもいい影響をもたらすはずです。
まとめ
いかがでしょうか。まずは科目ごとのお話をしました。
次回は1年生のうちに勉強ができない状態を放置することの悪影響を、今回のお話を踏まえてさらに詳しくお話しします。