こんにちは。
現在は3学期が始まったところなので先のお話しをするのもアレですが、春休みを終えると新学年、あるいは進学です。
この頃「勉強は不平等」だの「ハズレ親」だの不穏当なお話ばかりしてきましたので、話題を変え、小学校と中学校の違いと題して、回を分けてお話ししたいと思います。
進学を控えていらっしゃる小学6年生の方もですが、進学を見据えて5年生以下のお子さんをお持ちの親御さんも、ぜひ考えてほしく思います。
今回は算数と数学について。
教科名が変わる
中学校に上がると、「算数」は「数学」に名前を変えます。
ちなみにどちらも英語だとmathematics(mathと略す)です。
言葉の定義みたいな難しい話は置いておいて、まず頭に置いておくべきことは、
「教科の目指すものが変わるから名前が変わる」
「勉強の仕方、取り組み方を変えないといけないから名前が変わる」
ということです。
わかりやすく言いますと、
「算数の考え方で勉強していても、(ある程度まではできても)数学はできるようにならないよ」
ということです。
算数と数学の考え方の違い
簡単に言いますと、
算数・・・「答えが何なのかを考え、求める(500円、30㎠など)」
数学・・・「なぜその答えになるのかを考え、理解する」「理解した内容を使って考える」
という違いになります。
この「なぜその答えになるのか」という部分ですが、算数のように「こうやって式をたてて・・・」といった解法パターンだけでなく、「ここは〇〇の定理から等しい」など、解答の流れの中に勉強の本質が隠れていることを知って取り組むのが大切なのです。
中学校の数学の落とし穴
これだけを聞くと、「数学って難しい」と思われるかもしれませんが、いざ中学校の定期テストを見ると、そこまでひどい平均点にはなりません。
そのせいで、「数学は数をこなして解法を暗記すれば何とかなる科目」という勘違いが生まれるのです。なぜでしょうか。
これは、中学数学が「小学算数と高校数学の橋渡し」という位置づけになっていることにあります。
中学の数学は、算数と同じような取り組み方で点数が取れる分野が多いのです。
正負の数、文字式の計算、方程式などがそうです。
実際、この分野が範囲になっているときの定期テスト(主に各学年の1学期)は、平均点が高くなる傾向があります。数をこなせば何とかなる分野だからです。
一方で、関数分野や図形の証明など、より数学的考え方の要素が強い単元になると、一気に差が開きます。先にあげた単元の内容を「使う」能力がないと点数が取れないからです。
そして、高校数学になると「算数的な」分野はほとんど皆無に近いです。
中学の間に「数学的考え方」が身についてないと、高校入試までは何とかなっても、高校に入った後、数学で壊滅的な成績になります。その結果、大学受験の際に「理系も国公立もあきらめる、私立文系にする」という選択肢しかなくなる例は枚挙にいとまがありません。
小学生のうちにどのように取り組めばいいか
一例だけ紹介します。
算数の問題集(特に文章題など)を見ると、解答のページに式と答えだけ載っていて、解説があまり丁寧にされていないものがあります。
これは何も出版社が不親切だからそうなっているのではありません(たぶん)。
「なぜこの式になるか考えて、理解すること」の方が大切だ、というメッセージです。実際、そのように主張されている教材出版社もあります。
こういう問題集などに取り組む際、出来なかった問題の解答を見たら「なぜこの式が立つのか」などを一緒に考えてみてあげてください。問題集に例題があれば参考にしてみるといいでしょう。
勉強において大切なのは、「答えが何か」ではなく、「なぜこの答えになるのか」を考えることです。
ここをおろそかにする(答えが合ってたか間違ってたかだけしか考えない)と、中学生になった途端に成績が崩壊します。
回を改めてお話ししますが、全教科に影響が出ます。
「小学生のときはそこそこ点数が取れてたのに・・・」というテンプレートのようなセリフを言わなければならなくなります。
いきなりできるようになるわけではありません。根気よく「考える」経験を積ませてあげることが、中学生の勉強(特に数学)では大切です。
次回は英語についてお話しします。
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